ミニメロン作品

レズ汁 〜ミダラーナ帝国の淫謀〜

2
 ケッペキーナ帝国司法省のガラス張りのビルは、首都の高層ビル群の中でもひときわ目立つ。しかし、ガラス張りだからどいって、必ずしも全ての部屋に外の光が差し込むわけではない。
 シルキー、シルヴィア、セシルの三人が着席している会議室もまた、その建物の中にある窓のない部屋の一つだった。
 彼女たちの囲むテーブルの上の端には、試験管に入れられたワインレッドの液体が置かれている。それは昨日3人が山奥の洋館から持ち帰った製品サンプルだった。
 その試験管のそばに座っている司法省長官が、状況の説明を始めた。
「昨日のミッションで君たちが押収した製品サンプルに関する調査結果が出た。一見スライムのように見えるこのゲル状物体は、ナノマシンの集合体だ。コントローラーからの信号に従って、ありとあらゆる形に変形する」
 テーブルの上に、ホログラムが浮かび上がった。青白い光で表現された液体が細長い筒状の物体へと変形し、その先端が球状になって膨らんでいく。
「例えばこのように一部を膨らませて振動させる事により特定の部位に刺激を与えたり……」
 ホログラムの物体が更に変化し、触手を無数に伸ばしたイソギンチャクのような姿になった。
「あるいはこのような突起を襞の隙間の奥深くにくまなく這い回らせたりといったような事が可能だ」
 シルキー、シルヴィア、セシルの三人はホログラムを見ながら、昨日の洋館の大広間での光景を思い出していた。

 床に広がる液体から無数に伸びて全裸の女たちに絡みついていたワインレッドの触手は、ミカ・サイトウが現場を離れてからしばらくは女たちの身体を這い回り続けていたが、しばらくすると動きを止めて液化し、床にこぼれて水溜まりに戻ったのだ。
 女たちの身体から引き剥がすのに難儀していた触手があっさりと形を失った事で、彼女たちの仕事は意外に早く終わるかと思われた。
 しかし、その時の全裸の女たちの叫びに、三人は耳を疑った。
「ああっ、そんなぁっ! あと少しだったのにぃ!」
「ああぁっ、やめちゃいやぁっ、もっとしてぇ!」
 全裸の女たちの叫び声は、先程まで彼女たちの身体に悪戯の限りを尽くしていた触手から解放されたくなかったかのように聞こえた。
 やがて全裸の女の一人が、自らの手を胸の膨らみの頂に這わせ、もう片方の手を太腿の間の女の部分へ這わせ始めた。
「だ、だめよ!」
 シルヴィアがとっさに叫び、女の両手を掴んで後ろに回し、手錠をかけた。
 シルキーとセシルも、自らの手で女の部分に刺激を与えようとする女たちの行為を手錠によって阻止した。
「いやぁ、そんなぁっ!」
「だめぇっ、あたし、おかしくなっちゃうぅっ!」
 手錠をかけられた全裸の女たちは6人とも、太腿をせわしなくすり合わせ続け、そこから女の淫らな証しをしとどに滴らせながら、妖しげな悲鳴を上げ続けていた。
 その悲鳴は、彼女たちがシルヴィアたちのヘリで警察病棟の隔離室に運ばれた後も続いていた。
 殺風景な部屋の天井付近に通されたパイプから鎖で降ろされた手枷と、床に取り付けられた足枷で、彼女たちを大の字に拘束すると、彼女たちの足元にはたちまち女の恥ずかしい証しによる水溜まりができた。
「お願い、だれか私のアソコをグチョグチョにかき回してぇっ!」
「ああっ、だめぇっ、思い出させないでぇっ!」
「昨日の事を思い出すだけで、アソコが、アソコがぁっ!」
 灰色の部屋の中央で激しく身悶えながら桃色の叫を上げ続ける女たちの姿を目の前で見つめながら、シルキー、シルヴィア、セシルの三人はなぜ目の前の女たちがこれほどまでに違法な刺激を欲するのか、さっぱり分からなかった。
 それは、ケッペキーナ帝国の善良な国民であれば当然の事であった。

「これほど高度なナノマシン技術はケッペキーナには存在しない。女の大切な部分に淫らな刺激を与える事は神の教えに反する大罪である。しかるに、現在のミダラーナ帝国では、そのための機械や道具にこのレベルのテクノロジーを採用する事が標準となっている可能性がある。もしもそれが事実なら、核の脅威に匹敵する。国際協定を逸脱したこのような製品の開発は、重大な国際犯罪だ。現に昨日身柄を拘束した企業幹部らには神の教えによって違法とされている行為がしたくてたまらなくなるといった悪影響が出ている。現在警察病棟に隔離中であるが、女の部分から淫らな汁が溢れ続ける症状が続いており、今の所有効な治療方法が見付かっていない」
 長官の説明を聞きながら、三人は目の前のホログラムのイソギンチャクが無数の触手を蠢かせる様を見つめていた。
 あの触手に這い回られると、どのような善良な市民でもあの女たちのようになってしまうのだろうか。
 だとしたら、このような物が出回る事にでもなれば、ケッペキーナ帝国の国民のみならず、他の国々にとってもその悪影響は計り知れない。
「知ってのとおり、ミダラーナは男性絶滅を以って終結した先の世界大戦の直後に人工島と共に現れた新興国であり、女性だけで子孫を残すための一連の技術を他国にもたらした国でもある。だが文化形態・習慣・価値観共に他国と全く異なっており、それによる悪影響を回避するためミダラーナと他国との国交及び通信は10年前から国際条約により禁止されている。ただし目的によってはミダラーナ国内に入国する事が例外的に認められる。国際犯罪者の逮捕という目的はその一例だ。よって君たちにはミカ・サイトウとこの製品の開発に関わった技術者らを逮捕するためミダラーナへ飛んでもらう。今後他国との聖戦に備え軍事力を増強しなければならない我が国にこのような有害製品が出回り国民の士気が低下する事だけは、何としても阻止しなければならない」
 シルキー、シルヴィア、セシルの三人も、長官と同意見だった。
 彼女たち三人は、その日のうちにミダラーナ帝国へと向かう事になった。

「ああっ、それ、すごいわ、そうよ、そこ、もっと激しく、ああっ、ああああっ!」
 ミダラーナ帝国の人工島の中央付近にある三重塔の一室から、女の悲鳴が閉め切った障子を通して外まで響いていた。
 その部屋の中央では金髪の女がワインレッドの椅子の上でのけぞっていた。彼女はミダラーナ帝国の女王の証しである、小さなティアラを頭の上にのせているが、衣服は一切身に着けていなかった。
 全裸の女王の大きく開いた太腿の間では、ミカ・サイトウが床の上に座っていた。膝から下はブーツに包まれているが、それ以外の衣服は身に着けていない。
 ミカは目の前の女王の太腿の間に顔を埋め、両手の指と唇と舌先を巧みに動かしながら、女王の女の花園から蜜の滴を飛び散らせていた。
 太腿の付け根に息づく花びらを片方の手の指でくつろげ、その奥に差し入れたもう片方の手の指を激しく動かす。
 一方、女王がふくよかなお尻を乗せているワインレッドの椅子は、彼女のお尻の両脇辺りから2本の触手を伸ばし、その先を彼女の胸の膨らみの頂へと向けていた。触手は先端で指のように枝分かれし、それらの指が左右の胸の蕾を激しく転がし続けている。
 乳首を転がされるたびに、その部分に骨まで届くほどの快感が身体に染み込む。
 そして、ミカの指と唇と舌が動く度に、桃色の稲妻が女の部分から全身を走り抜け、女王の身体を大きくのけぞらせる。
「サイバーエクスタシーの主力製品はとってもいやらしいけど、あなたの唇と舌もすごくいやらしいのね」
 女王がのけぞりながら、歓びの声を上げた。
「お褒めにあずかり光栄ですわ」
 ミカは女王陛下の言葉に応えると、更に激しく指と唇と舌を動かした。
 女王の胸の触手の動きも、ミカに負けまいとしているかのように激しくなる。転がされる胸の頂の弾力が、ミカ・サイトウにも見て取れた。
「けれども女王陛下もこんなに乳首を硬くされて」
「あっ」
 触手の蠢きに、歓喜の声を上げる女王。
「ここの中でグチョグチョに濡れた襞が私の指に絡みついてきますわ」
 太腿の付け根の花園の奥でミカの指が激しく蠢き、ひときわ激しい快感の波を送り込む。
「ああぁっ!」
 歓喜の悲鳴が女王の口から迸る。
 女王の花園に激しく渦巻くのは、指の動きによる刺激だけではない。1時間ほど前に飲み干した帝国国技用ドリンクにより、女王の女の秘めやかな出口に凄まじい水圧が押し寄せ、執拗にこじ開けようと激しい悪戯を繰り返し続けてているのだ。
 通称『白ワインの飛沫』と呼ばれるその競技は、女の部分を悪戯されながら、そこから噴出しようとするレモン色の飛沫をどれだけせき止める事ができるかを競うものである。
 競技時にはかかる時間を短縮する為に強力な利尿ドリンクが使われるが、中でも先程女王が飲み干したドリンクは、一般の国民が飲もうとすれば、半分程度を飲み終えた時点で女の部分に押し寄せる凄まじい水圧に太腿を擦り合わせながら激しく腰を振り始め、全てを飲み終える頃には水圧がその部分をこじ開け、足元に巨大な水溜まりを作る事ができるほどの、凄まじい効果を持っているのだ。
 女の部分へのそれほどの凄まじい水圧を、その部分をミダラーナ帝国屈指の技巧の持ち主であるミカ・サイトウの指と舌と唇で悪戯されながら1時間もせき止め続ける事のできる女王は、この競技においてもまさに女王的存在であった。
 水圧により内側からの悪戯が繰り返される秘めやかな出口のすぐ近くの固く尖ったメシベを、ミカの唇がきつく吸い上げた。それと同時に、ミカの舌先が内側からの水圧に耐え続ける女の出口を外側からもこじ開けようとするかのように激しく嘗め回す。
 巧みな唇と舌先の動きによって女の敏感な部分に送り込まれる快感の大波に、女王の秘めやかな出口が激しく蠢く。
 今にも噴出しそうになった白ワインを更にせき止めようと、女王がその部分に力を込めると、花びらの奥に差し入れられた指をも強く締め付ける事になり、そこからあふれ出る蜜のぬめりの中での指の激しい蠢きと、それによってもたらされる女の快感がくっきりと感じられる。
「ああ、いい、もうだめぇ、いく、いく、いっちゃう、ああぁぁっ!」
 ぷっゃあぁぁぁぁ……
 水圧に耐え続けた女王の秘めやかな出口が激しく蠢き、その部分からレモン色の水流が激しく迸った。
 唇と舌と指の激しい蠢きによって送り込まれ続けていた桃色の稲妻が、強引に開放された内側からの水圧によって加速され、爆風のように全身に広がり、女王の理性を焼き尽くす。その快感の凄まじさは、この競技の上級者だけが知る事のできる極上の女の歓びだった。
 迸る水流はミカの顔を激しく叩き、跳ね返っても、その勢いを弱める事なく、部屋のいたるところに向かって飛んでいく。
 しかし、その水流よりも早く、ワインレッドの椅子から伸びた無数の触手が動いていた。
 触手はその先端をコップのような形に変形させると、その部分を水流の向かう先へと素早く先回りさせ、見事に受け止めていた。
 それぞれの触手が受け止めた白ワインは、ミカの近くに置かれていた透明な壺の中へと集められていく。
 触手の受け止めた全ての白ワインが壺に移されると、その壺のすぐそばの空間に、いくつかの数字が浮かび上がった。
 ミカはそれらの数字を確認すると、それが女王にも見えるように、壺を持ち上げた。
「お口と指のテクニックで王室でも定評のあるわたくしにアソコを悪戯されながら、膀胱に貯蔵された白ワインが2.5リットル。おめでとうございます、女王陛下。先週から0.3リットル増えて、また記録更新ですわ」
 ミカからの賞賛の言葉に女王が得意げな表情を浮かべた時、すぐ近くからゴトゴトとけたましい振動音が聞こえた。
「あら?」
 女王が音のする方へ目を向けると、先程から床に置いたままにしていた携帯電話が、赤紫色の円筒状の筐体を激しく震わせ床を叩いていた。
「女王陛下、携帯電話というものは常に携帯しておくものですわ」
 ミカの言葉に、女王が反論する。
「ミカってば意地悪ね。あなたが私のアソコを味見したいって言うからわざわざ外してあげたのよ」
 女王の座っている椅子が気を利かせたかのように触手を伸ばし、床で震え続けている携帯電話のバンドをすくい上げた。
 女王は触手から携帯電話を受け取ると、その筐体の丸みを帯びた先端を、自らの女の部分へと押し当てる。
 ミダラーナ帝国の携帯電話は、他の国のそれとは全く異なる独自の進化を遂げていた。
 他の国において、携帯電話は普段は服のポケットに入れて持ち歩き、通話時には耳に当てて使う物であるのに対し、ミダラーナ帝国のそれは、常に女の敏感な部分の内側に装着して使うものなのだ。
 女王が携帯電話の激しく振動し続ける筐体を、バンドのついた根本まで押し込むと、筐体全体の激しい振動と同時に丸みを帯びた先端部分が激しくくねるのが感じられた。
「ああん、この力強い着振クネリは領空監視システムからの緊急連絡ね」
 女王が内壁を巧みに動かし、携帯電話全体を強く締め付け、折り曲げた。
 女の内壁での操作により、携帯電話は女王の目の前の空間に映像を浮かび上がらせた。
「ヘリが一台、ミダラーナ帝国に接近中。機体外観からケッペキーナ帝国司法省特殊警察部隊と推測されます」
 映像を見たミカ・サイトウは、それがケッペキーナ帝国司法省特殊警察部隊のヘリである事に気づいた。
「どうやら私に用があるようね。早急に対応策を検討しなくては……」
「慌てる事はないわ」
 すぐにこの場を離れなければならないかのようなミカの発言に、女王は提案した。
「彼女たちはこの10年間で最初の外国人旅行者よ。まずはおおいに歓迎して差し上げましょう」
 続いて女王は、電話の相手に指示を出した。
「ヘリを国立医療センターへ誘導して」
「了解」
 電話が切れると、女王は携帯電話のベルトに足を通した。ベルトの両脇を腰まで引き上げると、筐体が女の部分に根本まで差し入れられた状態でしっかりと固定された。
 携帯電話は床の上に放置するのではなく、常にこのように正しく装着しておくべきだと、女王は改めて思った。
 そうしておけば、どこかに置き忘れる事もなく、着振時に固い床の上で大きな音を立てる事もない。
 そして、着振により女の敏感な部分に歓びを感じる事により、気持ちの良い声での挨拶で通話を始める事ができるのだ。
 携帯電話の、この極めて合理的な装着方法とそれに適した形状が、他の国々に全く受け入れられていない事が、ミダラーナ帝国女王には残念でならなかった。
「さあ、昼はまだまだこれからよ。そして昼の次には夜が待ってるわ。今度は私が可愛がってあげる。今夜も眠らせないんだから」
 携帯電話の装着を終えた女王は、今度はミカ・サイトウをワインレッドの椅子に座らせた。そして、椅子の上の、ミカのお尻の乗っている所の両脇から伸びた2本の触手がミカの乳首を転がし始めるのを確認すると、ミカの太腿の間に自分の顔を潜り込ませた。
 ミカの女の花園に、携帯電話は装着されていない。彼女が今日ここに来た時に装着していたそれは、今は彼女のふくよかなお尻を乗せている椅子へとその姿を変えていた。
 ミカの携帯電話は従来の合理的な装着方法ができるのはもちろん、時と場合により自由に変形して持ち主の女を歓ばせる事ができる、新製品なのだ。
 自国の携帯電話がまた一歩進化した事を喜ばしく思いながら、女王はその新製品を生み出した企業の諜報員の女の敏感な部分を唇に含み、花びらの奥を指で探った。
「ああん、女王陛下の唇と舌と指の動きもとってもいやらしいですわ」
 太腿の付け根の花園に送り込まれる女の歓びを感じながら、ミカは歓喜の声を上げ続けた。


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