ミニメロン作品

レディースデー
第2部 訓練

2-4 授業
 シャワー室からようやく解放されたミカは、ベッドの上にぐったりと全裸の身を預けていた。ベッドの中では未だ突起の群が蠢き続け、ミカの上半身を布越しに這い回り続けている。床を埋めつくす突起も激しく蠢き、ミカの膝や脛を刺激し続けている。
「そろそろ時間だわ。早く支度しないと、遅刻するわよ」
 上から落ちてきた声に顔を上げると、目の前には漆黒のユニタードのような薄手のシンプルな服を身に着けたユリノが立っていた。
「さあ、これに着替えるの」
 ユリノは揃えた手の上に載せていた黒い布を広げて見せた。それは、彼女が着ているものと同じユニタードだった。
 立ち上がろうと、片方足の裏を床につけるミカ。床に生えた無数の細かい突起の刺激が敏感な足の裏や指の間に容赦なく襲いかかり、再び悲鳴を上げてしまう。
「ああっ、だめぇ、きゃはははぁ!」
「しょうがないわね。今日は私が着せてあげる」
 ユリノは、再び膝をついてベッド脇に座り込んでしまったミカを後からかかえ上げ、ベッドに座らせた。ベッドに沈んだお尻と太股を、内部の突起が布越しに撫で回す。
 再び悲鳴と笑い声を上げるミカ。彼女の激しくバタつかせる足を捕まえて抱え込み、ユニタートの裾を通すユリノ。
 両方の足を通す事に成功すると、今度は床の上に立たせる。再び足裏を襲う刺激に笑い悶えるミカの身体を後から羽交締めにし、片方ずつ袖を通す。それに成功すると、最後に大きく左右に開いた背中の布を中央に寄せる。ファスナーなどついていないにも関らず、背中の布は左右を軽く重ねるだけで完全に閉じ合わされた。合わせ目は完全に消失し、まるで最初から一枚の布であったかのように見える。
「この服は一旦着ると、学校が終わって再びこの部屋へ戻って来るまで脱ぐ事はできないの」
 そう言いながら、ユリノは閉じ合わされた背中の布を指先で撫で、継ぎ目のない布の感触を見せつける。
 指の動きがくすぐったくて思わず身を翻した時、ある事に思い当たった。
「ちょっと、それじゃ、トイレとかは?」
 目を見開いたミカの質問に、ユリノは平然と答える。
「もちろん我慢するのよ。この学校は女スパイの訓練を受ける場所なの。オシッコを我慢する事も、訓練の一環なのよ。そして、くすぐりに耐える事もね」
 ユリノの答えに耳を疑いながら、床による素足へのくすぐりから逃れようと、ミカは必死に足踏みを繰り返す。
 床に触れる足の裏の面積を縮めようと、つま先立ちになると、蠢く突起がそれを待っていたかのように足の指の間に侵入し、凄まじい刺激を送り込む。
 逆にかかとだけで立とうとすると、その下のイボが一時的に潰れ、周りのイボの中にかかとが沈んでしまう。すると、すぐ近くのイボが土踏まずの辺りに簡単に届いてしまうのだ。
 その動きを抑え込もうと足の裏の真ん中に体重をかけると、その体重は足の裏全体に分散されてしまう。かかとによって潰されていたイボは再び激しい動きを再開し、土踏まずの下のイボは潰れる事なくなおも激しく蠢き続けるのだ。
「さあ、急がないと遅れるわよ」
 激しく笑い悶えながら足踏を続けるミカの手を強引に引っ張って、ドアの方へ歩くユリノ。
 廊下の床にもまた、部屋の床と同じ突起が一面に蠢いている。それを見たミカは、思わず悲鳴を上げていた。
「大丈夫。教室まで10分くらいだから」
 歌うような口調で言うユリノであったが、その10分が、ミカには永遠に終わらない地獄のように感じられた。

 プラネタリウムを思わせるドーム型の教室に、長机と椅子が同心円状に並べられ、床に固定されている。
 一足先に長机の端よりも一つ内側の席に座ったユリノに促され、ミカもその隣、長机の端の席に座る。
 幸い椅子には特別な仕掛はないらしく、あるいはあってもまだ動いていないだけなのかもしれないが、とりあえず足の裏を床から離す事によって、執拗なくすぐりから解放された。
 目を閉じて弾む息を整えていると、ユリノとは反対側からいきなり声が聞こえた。
「見慣れない顔ね。あ、分かった。あなたが例の編入生ね」
 声のした方へ顔を向けると、すぐ隣の長机の端の席に座っている若い女性が妖しげな笑みを浮かべて手を振っていた。
 彼女の声に気付いたのか、周りにいた女性もミカの方へ注目する。
 皆、ミカやユリノが着ているのと同様のユニタードを身に着けている。
 ミカは彼女たちの足もとを見て目を見張った。廊下と同様に細かいイボが敷きつめられている床の上に、彼女たちは平然と素足を降ろしている。床のイボが彼女たちの足の裏や指の間を責め立てる様子は、ミカからも見てとれる。しかしそれらの足は、イボから逃れようとする素振りなど一向に見せようとしない。
 無論、それはユリノも同様なのだが、ユリノだけではなく他の大勢の女性たちもまた足の裏を責め嬲る凄まじい刺激を受けながら平然とした顔をしていられるという事が信じられなかった。
「あなたたちは、その……平気なの?」
「え? 何が?」
「何がって……」
 ミカがそう言いかけた時、柔らかなチャイムの音が教室に響いた。
 編入生とやらのの顔を見てみようと遠くで立っていた生徒たちも自分の席に座る。
 教室が暗くなり、グレーのシンプルなスーツを着た教師らしき女性の姿が中央に浮かびあがった。短くさっぱりとした栗色の髪に包まれた若く美しい顔。その表情は一見穏やかではあるが、大きく開かれた目には、生徒一人一人の心の中までも見通す事ができるかのような強い視線が感じられる。
 黒いユニタード風の制服を身に纏った女子ばかりの生徒たちを一通り見回していたその視線が、ミカの所でぴたりと止まった。
「今日は受業を始める前に、皆さんに編入生を紹介したいと思います」
 先生の言葉と同時にミカの周りがスポットライトで照らされた。さらにそれまで教師が立っていた空間から彼女の姿が消え、代わりに椅子に座るミカの姿が映し出され、ゆっくりと回転した。
「さあ、サイトウさん、皆さんに自己紹介を」
 姿なき教師の声が、部屋に響いた。
「は、はい。あの、私、ミカ・サイトウと申します。よろしくお願いします」
 先生に促され、ミカは慌てて言った。
「結構。それでは授業を始めます」
 ミカを照らすスポットライトと、教室の中央で回るミカの立体映像が消え、女教師が再び現れた。
 ミカはホッとため息をついた。名前だけでなくここへ来るまでの経歴などをしつこく聞かれるかとも一瞬思ったのだが、どうやらその心配はなさそうだ。
 その時、隣の長机に座っている生徒から、何本ものボトルが回されて来た。同時に隣の席にのユリノから小声で話しかけられる。
「自分の分の1本だけを残して、こっちに回してちょうだい」
 言われたとおり、回って来たボトルを手に持って、ユリノの前に置く。ボトルは透明な液体で満たされ、ずっしりと重い。こんな物が授業と何の関係があるというのだろうか。
 ボトルが全生徒に行き渡った頃、遠くの方のヒソヒソ話がミカの耳に届いた。
「あの子、ここが初めてなら、この『朝食』も初めてよね」
「飲んだ後、どんなふうになるかしら」
「それよりも、無事に飲み終える事ができるか、見物じゃない?」
 それらのひそやかな声を、先生のよく通る声が制した。
「それではいつものように、皆さんの手元にお配りした2リットルのドリンクを1時間以内に飲み干して頂きます。なお、当然の事ではありますが、これは授業の一環でもあるのですから、椅子には正しい姿勢で座っていて頂かなければなりません」
 教師がそこまで言った時、その視線は再びミカの方へとまっすぐに向けられていた。
 それに気付いたミカの肩がビクッと震える。
「例えば、足は揃えて床に着ける。些細な事ではありますが、この授業では大切な事です。もしも守れないようであれば……」
 突然、床から浮かせていたミカの足の指に細い綬のような何かが絡み付いた。左右両方の足の全ての指に巻きついた綬のようなものに引っ張られるように、ミカの足が床に着いてしまう。
 床に蠢く無数の突起の蠢きが、敏感な足の裏に襲いかかる。
「きゃははははぁ! だめぇっ!」
 静かだった教室に、ミカの甲高い悲鳴と笑い声がけたましく響き渡った。
 耐え難い刺激から一秒でも早く逃れようと必死に足を持ち上げようとするミカ。しかし、指に絡み付いた物はその得物を決して逃そうとはせず、床に拘束し続ける。
 ミカの目からは机が邪魔をして見えないが、それらは床に蠢く突起の群の一部だった。床の上で蠢きながら偶然上に乗った得物を責め嬲る事に飽き足らず、積極的に得物を捕獲しようと伸び上がり、その望みどおりにミカの足の指を捕まえ自分たちの領域へ引きずり降ろしたのだ。
 ミカは足裏の刺激に身悶えながら、その刺激から少しでも逃れようと、踵を上へ持ち上げる。すると、そのような事など許すものかと言わんばかりに別の突起が伸び上がってミカの足首に巻きつき、強引に引っ張る。
 今や長く伸びた突起によって床の上に完全に拘束されたミカの足裏が、無数の突起の蠢きによる凄まじい刺激から逃れる術はない。
 踵、土踏まず、そして足の指の付け根はもとより、絡み付いた突起に引っ張られて大きく広げられた指の間にも無数の突起が蠢き、凄まじい刺激の嵐を送り込む。
「だめぇ、もうだめぇ、やめてぇ、きゃはははははは!」
 椅子に座ったまま笑い狂いながら激しく身悶えるミカ。しかし足裏の突起は容赦なく蠢き続け、ミカをさらに身悶えさせ、もっと激しく笑わせようと躍起になっている。
「ふふっ、やっぱりだわ」
「授業はまだ始まったばかりだというのに」
「今からあの調子じゃ、この先どんなふうになっちゃうのかしら」
 同情とも冷やかしとも取れる言葉が遠くの方で交わされているが、それらはもはやミカの耳には届かなかった。
 両手で足を懸命に引っ張り上げようとしてみるが、床に貼りついた足はびくともしない。
 身悶える続けるミカの肩を、ユリノの手が軽く叩く。
「ミカ、我慢するの。これは女スパイとしての訓練の一つ。早く飲まないと、もっと大変な事になるわ」
 ――そ、そんな。今でさえこんなに大変な状況なのに、これ以上大変な事って、一体……!
 ミカが心の中で叫びながらユリノの方へ目を向けると、彼女の前に置かれたボトルの液体は、すでに3分の1ほど減っている。
 周りりを見回すと、他の生徒たちはみな傾けたボトルの口を自らの口に当て、中の液体を勢い良く飲み下している。
 しかし、ミカにはボトルに手を伸ばすどころか、目を開け続ける事すらできなかった。
 凄まじい刺激に思わず目を閉じながら、永遠とも思える地獄の時間をやり過ごす。
 いつの間にか、教室に再び教師の声が響いていた。
「それでは15分が経過しましたので、少しだけ本格的な訓練を開始しましょう」
 その直後、ミカの身体が大きく震えた。ユニタードに包まれている太股や脹脛に、まるで無数の毛が這いまわるような刺激が襲いかかった。
「きゃははは、何これ、ぎゃははははは、こんなのだめぇ、ああっ、ああああっ!」
 目を大きく見開き、涙を流しながら笑い悶え悲鳴を上げるミカ。
 他の生徒たちもまた脚に加わった新たな刺激に身をこわばらせたが、それはほんの一瞬のことで、再びボトルの残りの液体を飲み続けている。
 脚の刺激を少しでも軽減しようと布の上から太股を手で押さえるミカ。しかし、その程度では布の内側の刺激の蠢きは全く弱まらない。
 しかし、それは良く考えてみれば当然の事だった。椅子の上で体重のかかっている太腿の部分にも、どういうわけか封じられる事のない毛の蠢きは容赦なく妖しい刺激の嵐を送り込み続けているのだから。
 教室に甲高く響くミカの笑い声に負けまいとするかのように、厳かな教師の声が流れる。
「女スパイはどのような過酷な状況に置かれようとも、水分補給及び栄養補給という生きるために必要な活動がこなせなければなりません。ましてやあなた方が今受けている刺激は、あな方が敵の手に落ちた時に与えられる可能性が最も高い刺激の一つなのです。それを受けながら生命維持活動を何の問題もなく行なえる事こそ、女スパイとしての最低限の資質なのです」
 ――そんなおかしな理窟っ!
 ミカはそう叫ぼうとしたが、脚から送り込まれた刺激の嵐に支配された咽はその声を声にする事はできず、甲高い悲鳴と笑い声だけが激しく迸り続けた。
 いつの間にかミカの座る椅子の上には股間から染み出した透明な蜜が拡がって太股をぐっしょりと濡らしていた。その雫が椅子の縁から糸を引いて床に落ちる。
 そんなミカの様子が立体映像となって、さきほどまで教室の中央に浮かんでいたはずの先生の姿の代わりに映し出されていた。
 耐え難い刺激を受ける事によって女の恥ずかしい証で女の部分ばかりか椅子の上までも蜜浸しにしたミカの恥ずかしい姿。
「やだぁ、あの子、あんなに濡らして」
「なんていやらしい」
「口ではいやがってても、身体はもっと刺激が欲しくてたまらないんだわ」
 そんな卑猥な会話が教室のあちこちから聞こえて来る。しかしミカはそれらの言葉に耳を傾ける余裕も、耳を塞ぐ余裕もない。ただ、今自分を激しく悩ませている脚への刺激がすぐにでも消えて欲しいという、あり得ない願いを心の中で叫び続ける以外、なす術がないのだ。
 しばらくすると、再び先生の声がミカの耳に届いたが、自分の笑い声のせいでその内容を聞き取る事ができなかった。
 しかしその内容が何であったかは、すぐに明らかになった。レオタードの裾に加え、新たな部分の内側が、ミカの身体に執拗な責めを開始したのだ。
 臍の回りや腰の辺り、そしてお尻の膨らみに無数の毛が這い回っている。さらに、それらの毛の刺激に混じって、固く小さな突起物のような物でなぞられるような感覚もある。時には強く、時には肌に触れるぎりぎりの微妙なタッチで。
 どのようにすればもっと身悶えさせることができるか試行錯誤を繰り返しているかのようなそれらの動きに、ミカはさらに甲高い悲鳴と笑い声を上げながら、腰を激しく蠢かせてしまう。すると、その時の動きが弱点である事を再確認するかのように、内側の毛や突起物の刺激がその時の蠢きを繰り返すのだ。
 やがてミカの背中や胸の膨らみ、そして脇腹や腋の下までもが妖しい刺激の蠢きに包まれた時、もはや教師の声も、回りの生徒達の冷やかしも、何もかも聞こえなかった。
 必死に腋の下を閉じ、あるいは刺激の這いまわる全身のあちこちを手で押さえてみても、押さえ付けられた布の内側では突起や毛がその動きを封じられる事なくなおも激しく蠢き続け、敏感な神経を狂わせるのに十分すぎる刺激の嵐を送り込み続ける。
 胸の膨らみの上で激しく這い回る毛や突起の動きを封じようとして、無駄と知りつつも思わずその部分を手で押さえる。すると、きつく揉みしだかれた果実から濃厚な快感が大量に絞り出され、激しく動き続ける毛や突起による刺激と融合し巨大なうねりとなって全身に拡がって行く。
「はうっ、ああっ!」
 甲高い笑い声に混じって甘い吐息と喘ぎ声を上げてしまうミカ。それが恥ずかしくてたまらないのに、胸の膨らみを揉みしだく掌の蠢きを止める事はできなかった。
「編入早々、授業中に自分のおっぱいを揉みしだくなんて、なんといういやらしい子でしょう」
 咎めるような教師の声が、ミカの耳に届く。
「だって、だって、あたし、ああああぁぁっ!」
 ミカは自分でも何を言っているのか分からなかった。ただ、自分の胸をもみしだく手に力を込め、そこから湧き出る凄まじい快感に身を委ねていなければ、全身から送り込まれる妖しく激しい刺激の嵐に今にも正気を失いそうだった。
 そのミカにさらに追い撃ちをかけるかのように、教師が高らかに言い放つ。
「いいわ。そこまでいやらしいのなら、もっともっといやらしくなってしまいなさい」
 ユニタードの内側で、新たな部分がその蠢きを開始した。ミカの身体を包む布の中で、今まで何の動きも見せていなかった狭い部分。そこで細かな毛先と小さな突起の刺激が、布に触れるミカの部分を徹底的に責め嬲り始めたのだ。
 ミカが激しく揉みしだいている二つの胸の膨らみの尖端に息づく、固く尖った蕾。そして、ミカの脚の付け根の中心の、ぐっりょりと濡れた部分。
 女の最も恥ずかしく敏感な部分に妖しい刺激を送り込まれ、ミカは声にならない悲鳴を上げながら、全身をガクガクと痙攣させる。
 脚の付け根で濡れそぼった布が、まるで意志を持っているかのように収縮し、蠢きながら、敏感な割れ目へと食い込んで行く。
 割れ目の中に息づく花びらや、その合わせ目で固く尖っている敏感なメシベが布に包まれ、毛や突起の刺激が妖しく激しく撫で回す。
 ミカの最も恥ずかしい部分からいくつもの桃色の稲妻が生まれ、身体を貫きながら、全身から送り込まれる刺激の嵐と融合し、激しい爆発を繰り返す。
「ああっ、それだめ、もうだめ、いくっ、いっちゃううぅっ!」
 甲高い声で恥ずかしい言葉を何度も叫びながら、ミカの全身がのけぞりながらガクガクと震え、やがて机に突っ伏したまま動かなくなった。

 再び目覚めた時、ミカは教室の中央で手足を広げた状態で拘束されていた。背中の一部と大きく広げた手足のみを支え拘束する特殊なベッドの上にハリツケにされている。
 いつの間に脱がされたのか、さきほどまで身体を隠していた黒いユニタードはなく、一糸纏わぬ生まれたままの姿を、周りに立ち並ぶ生徒達の好奇心に満ちた瞳に晒している。
 同心円上に並べられていたはずの机は壁際へと寄せられていた。
 ミカの上空に、教師の一見穏やかは顔が浮かび上がり、生徒たちの顔を見渡した。
「それでは本日の教材が気がついたようなので、最初の班の方々は課題に取りかかって下さい」
 教師のその声と共に、生徒達のの中から四人ほどが目を妖しく輝かせながら近づいて来る。
「ちょっと、始めるって、何をするつもりなのっ?」
 ミカの質問に、教師の声が平然と答えた。
「捕まえた敵から情報を聞き出すための訓練よ。もっとも、まだあなたには、秘密を守れるような精神力は備わっていないようだから、情報の代わりに別な物を出させるの。あなたの身体に直接聞く事によってね」
 教師の言葉が終わった時、ミカは四人の生徒達によって取り囲まれていた。その中の一人、ミカの正面に立った小柄な生徒は、空になったボトルと筆を手にしている。
 彼女はボトルをミカの大きく開かれた花園の下へと持って来て、そこに固定されている漏斗の先をボトルの口に入れ、そのままその下に設けられていた板の上に置いた。
 その板には、ボトルを固定するための金具も取り付けられているようであり、それをボトルにかける事も忘れない。
「ちょっと、これはどういう事なの?」
 ミカの恥ずかしい部分の至近距離に可愛らしい顔を持って来ている生徒に、ミカは質問を浴びせた。
 少女は答えの代わりに、手にしていた筆でミカの敏感な割れ目の縁を妖しげなタッチでなぞった。
「はうぅっ!」
 いきなり襲って来た恥ずかしい刺激に、ミカは思わず身体をのけぞらせた。
「ちょっと、どうしてこんな事するのよ」
 生徒は再度浴びせられた質問に、妖しげな笑みを浮かべたまま信じられないような答えを口にした。
「あなたがどんなにエッチな女なのかを直接あなたの身体に聞く事によって、あなたのいやらしさの証である恥ずかしいお汁でこのボトルをいかに速やかに満たす事ができるか。それが今私たちに与えられている課題なの」
 そして次の言葉はミカを取り囲んでいる同じ班の生徒たちに向けて発せられた。
「何をぼんやりしているの。早く始めるのよ」
 ミカの身体のあちこちに妖しげな刺激が襲いかかった。彼女たちの手の指が脇腹や腋の下、脚の裏や太股などで蠢きながら這い回り始めたのだ。同時に股間の敏感な花園を撫で回す筆の動きも激しくなる。
 筆は敏感はメシベを巧みに刺激しては、フルフルと震える花びらの奧から湧き出る透明な蜜を掻き出すようにして漏斗へと送り込む。その動きはミカのその部分を切なく燃え上がらせ、狂わせる。やめて欲しいのに、身体はもっと刺激が欲しいのか、筆の動きに操られているかのように腰が動いてしまうのを、どうする事もできない。
 足の裏や脹脛、太股、腋の下など、全身の至る所で這い回る手の指もまた、ミカの柔肌に激しく妖しい刺激の嵐を送り込み、甲高い悲鳴と笑い声を上げさせ続けている。同時に花園への筆の刺激と融合し、恥ずかしい蜜をとめどなく溢れさせると同時に、ミカの理性を粉々に砕き、溶かして行く。
 漏斗の下に置かれたボトルには、早くも容量の十分の一程度の蜜が集まっていた。しかし、ミカの恥ずかしい部分を目の前にして筆を操るその班のリーダーらしき生徒は、なおも生徒たちを叱咤する。
「さあみんな、こんなペースじゃ他の班には勝てないわ。この子をもっともっと激しく身悶えさせてあげるのよ」
 ミカは、ますます凄まじさを増して行く刺激の嵐に甲高い悲鳴と笑い声、そして甘い吐息と喘ぎ越えを上げながら、全身を激しく痙攣させ続けた。その震えが次第に大きくなり、瞼の裏側が桃色に染まる。巨大な津波に天の高みへと打ち上げられる。
「ああっ、もうだめぇ、ああああぁぁっ!」
 ミカが一際高い声を上げた瞬間、リーダーの操る筆の動きが弱まった。固く尖った敏感なメシベからわざと離れ、割れ目の外側の太股の付け根の辺りを彷徨っている。
「いやぁっ、お願い、お願いっ!」
「お願いって、どうしてほしいのかしら?」
 ミカの悲痛な叫び声に、ミカの上半身を責めていた生徒の一人が意地悪く聞き返しす。
「お願い、ああっ、だめぇっ!」
 絶頂の極みへと舞い上がりたいという恥ずかしい願望を口にする事ができず、激しく叫び続けるミカ。その間にも、全身から送り込まれるくすぐりの刺激はなおもミカを激しく悩ませ続ける。
 筆は再び敏感なメシベを責め立て、絶頂の直前で遠のく。
 その意地の悪い動きを何度か繰り返した後、再びメシベを激しく責め嬲り始めた筆の刺激が、ついにミカを天の高みへと打ち上げた。
「もうだめぇ、もうだめぇ、ああああああぁぁっ!」
 甲高い悲鳴を上げながら、全身をガクガクと痙攣させ、それがしばらく続いた後ぐったりと動かなくなるミカ。
 しかし、しとどに溢れた蜜に濡れそぼった敏感な花園を責め嬲る筆の動きはますます激しさを増し、全身を這い回る他の生徒の手の指もまた、筆の動きに負けじと激しく蠢き続ける。
 絶頂の余韻から覚めたミカの身体は再び激しく身悶え始め、枯れた喉から再び甲高い悲鳴と笑い声、そして喘ぎ声がとめどなく搾り出される。
「ふふっ、あなたの場合、じらし続けた場合といかせ続けた場合とで、どっちの方がより効率的にエッチな証を採取できるのかしら。じっくりと確かめさせて頂くわ」
 ミカは筆を操るリーダーの意地悪な声を遠くに聞きながら、断続的に何度も襲って来る凄まじい絶頂の波に激しく身悶え続けた。
「ふふっ、やっぱり、連続でいかせ続けた方が、お汁の分泌は若干多めかしら」
 リーダーのそのような声を遠くに聞きながら迎えた何度目かの絶頂の後、筆の責め嬲る敏感なメシベのそばの秘めやかな狭路が突然激しく蠢くのを感じた。凄まじい刺激の連続に、奧の関所が痙攣し、堰き止めていた物が激しく流れ出してしまうのをどうする事もできない。
「いやぁっ、いやぁ、でる、でちゃうっ、ああああっ!」
 ミカの絶叫と同時に、花園の奧から溢れるねっとりとした蜜とは別な恥辱の水が、激しく震える秘めやかな出口から勢い良く噴出した。
「お願い、見ないで、見ないでぇっ!」
 顔を赤らめ懇願するミカ。しかし、生徒たちの視線は激しい水流を迸らせるミカの秘めやかな出口の辺りにくぎ付けになっている。
 その水流がようやく治まった時、ボトルの中味はさきほどよりも大きくかさ上げされていた。
「あらぁ、残念。エッチなお汁に別な成分が混ざっちゃったわ。これじゃ、量が分からないから、後でもう一度やり直しね」
「そ、そんな……」
 ボトルを覗き込んだリーダーの歌うような声を遠くに聞きながら、ミカは激しく息を弾ませながら呟いた。
「それでは次の班、準備に入って下さい」
 恥ずかしさと絶望に追い撃ちをかけるような教師の言葉に、さきほどのリーダーは漏斗の下の台からボトルを回収した。
 彼女たちがミカから離れて行くのと入れ替わりに、別な生徒たちがミカの回りに集まって来る。
 ミカの正面に立ち、大きく開かされた恥ずかしい部分の下に空のボトルをセットしたのは、ユリノだった。
「この課題の勝利は私たちのものよ。だって私、ミカと同室なんですもの。そうよね、ミカ」
 同意を求めるユリノの目は、いけない悪戯を始めようとしている子供のような妖しい輝きに満たされていた。
 ミカの耳もとで、別な生徒が囁く。
「ふふっ、よく見てごらん。クラスの生徒たち。みんなモジモジと足をすり合わせているでしょ? さっき飲んだドリンクが効いて来たせいよ。それに、あなたの破廉恥な格好と声と反応のせいでね。みんな恥ずかしい欲求に耐えながら授業を受けてるのよ。あなたあは授業中に粗相しちゃったっていうのに、クラスのみんなからこんなに可愛がってもらえるなんて、とってもうらやましいわ」
 その言葉を聞きながら、ミカはガタガタと身を震わせていた。それがこれから自分の身に加えられるであろう刺激の嵐に対する恐怖によるものなのか、それとも期待によるものなのか、ミカ自身にも分からなかった。
 さきほど離れて行った生徒たちと、これからミカの全身を責め嬲ろうとする生徒たちを合わせても、教室にいる生徒全員のほんの一部に過ぎない。身悶え続けるミカの身体を教材とした授業は、まだ当分終わりそうもなかった。

 いくつものグループに分かれた生徒たちが順にミカの全身を責め嬲っていた。その間、順番を待ちつつミカがどこをどのように責められれば我慢できないのかをつぶさに観察していた生徒たちは、女の恥ずかしい欲求と戦っていた。
 さきほど飲んだドリンクが全身をめぐって終着点に集まり出口へと一斉に押し寄せる事による恥ずかしい欲求に女の関所を苛まれつつ、目の前で展開される授業の凄まじさに秘めやかな花園の奧を熱く疼かせる生徒たち。
 恥ずかしい牝の欲求に耐え切れず、ユニタードの上から女の子の部分を揉みしだこうとする生徒たちもいた。
 その直後、彼女たちは甲高い悲鳴を上げながら身体を激しく痙攣させ続けた。お仕置きとばかりに服の内側が激しく蠢き、彼女たちの恥ずかしい部分を激しく責め嬲り始めたのだ。やがて滝のような水流が彼女たちの足を伝いながら、蠢くイボで覆われた床へと落ちて行った。
 しかしその事は彼女たちの闘志をさらに激しく燃え上がらせる結果となった。ミカから大量の恥ずかしい証をいかに早く搾り出すかというこの変質的な課題で好成績を収める事が、後に自分に与えられるであろう変質的なお仕置きを少しでも軽減する事になるからである。
 闘志に燃えた生徒たちによって、全身から凄まじい刺激の嵐を送り込まれ続けたミカは、女にとって最も恥ずかしい言葉を何度も叫びながら、女にとって最も恥ずかしい姿を何度も何度も晒し続けた。
 それがどれほど激しく、どれほどの回数に及ぼうとも、ミカを狂わせる妖しく激しい刺激の嵐から逃れる術はなかった。


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