REDSHO MAFFY 作品

危険な遊戯

第3話 陵辱
 弘志は、階下に降りて、物置からロープを取ってきた。
「どうするの?」
 亜矢は、自分の立場を分かっていないらしい。
「いや、亜矢ちゃんをくすぐるにはこれがないとね」
「ロープ?」
「うん。身動きできなくするためにね」
「ひょっとして、亜矢のことを縛るの?」
 無垢な顔で弘志を覗き込むと、ますます苛めたくなった。
「そうだよ。昨日は、ちゃんとくすぐれなかったからね」
 昨日は、弘志も遠慮がちに亜矢をくすぐった。それも、片手で亜矢の両腕を押さえたため、実質では片方の指でしか、責め立てることが出来なかった。
「ね…ねえ、お兄ちゃん。本当に苦しくなったら……やめてくれる?」
「もちろんだよ。だから、縛ってもいい?」
 亜矢はコクリと頷き、弘志はロープで、左右の手首と足首を縛り、ベッドに貼り付けた。ベッドの角から伸びる4本のロープが亜矢の動きを制している。
「痛くない?」
「うん。大丈夫」
 亜矢は動けない状態にもかかわらず、キョロキョロと周りを見渡した。
(これが、SMってやつか)
 この時、弘志の心の奥底は、亜矢を完全に支配下に置いた気持ちとなった。弘志は、ふつふつと沸き起こる興奮に身を震わせ、数分前の眠気を忘れた。
「今日は、両手でくすぐるからね」
 弘志は、指先の準備運動を始めた。
「ちょ、ちょっと…待って」
 亜矢は急に怯え始め、体をクネクネとさせた。弘志は、不敵な笑みを浮かべ、
「最初は、脇の下から責めてみようかな」
 弘志の両指は、亜矢の脇の下を捉えた。
「キャハハハ……だ、駄目…」
「やっぱり、縛ってるとくすぐりやすいよ」
「キャハハ…や、やめて……キャハハハハ…」
「もうやめて欲しいの?」
「…だ……だって…キャ……アアアン」
 弘志の指は脇の下から脇腹へと移動した。
「アーン。も、もう…駄目…」
 亜矢の悶える声を聞くと、弘志の股間は疼いていく。弘志は、ますます指を加速させ、自分のいちもつを硬直させた。
「キャハハハハ……お…お兄…ちゃん……許して……」
 亜矢の途絶える声を聞き、弘志の指は止まった。亜矢は必死に息継ぎをしている。
「あ…ありがとう……お兄ちゃん」
 亜矢は、弘志を神様のように奉った。
「休憩してるだけだよ。別に亜矢ちゃんのために、やめたわけじゃないよ」
 豹変している弘志に対し、亜矢は恐怖に陥った。弘志は、亜矢を縛りつけたことで、優位に立った錯覚に陥っていた。
「次は、下半身を徹底的に責めようかな」
 弘志がボソッと言うと、亜矢は慄きながら、
「お兄ちゃん、やめて。亜矢のお願い!」
 亜矢は吐息を漏らしながら、言った。
「全く、亜矢ちゃんはずるいよ。こんな可愛い顔でお願いされたら、誰でも亜矢ちゃんのお願いを叶えたくなっちゃうよ。でも、今日はお兄ちゃんの好きな通りにさせてもらうからね」
「そ…そんな…」
「だって、亜矢ちゃんのお願いは、今、叶えてあげて途中なんだよ。ほら、くすぐって欲しいって言ってたでしょ?」
「……」
「あれは嘘だったの?」
「……」
 亜矢は返答が出来ず、息を整えるだけであった。
「亜矢ちゃんは嘘吐きだなあ。こうなったら、お仕置きしちゃうからね」
 弘志の準備運動は、再度、始まった。
「キャー、やめて…」
 亜矢の言葉を無視し、弘志のくすぐり責めは開始された。今度は、亜矢のパジャマで覆われたしなやかな足の付け根から足の裏まで、指をフル稼動させ、下半身をくすぐった。
 上半身のくすぐりと違い、予測が出来ない下半身のくすぐりに、亜矢は笑い声だけを部屋に響かせた。
「キャア…ハハハハハ……キャハハハ…」
「亜矢ちゃん、苦しそうだね。でも、本当はこういう風にお仕置きされるのが好きなんじゃないの?」
 足の裏を責める弘志は、意地悪く問い掛けた。
「す…好きじゃ……ない…」
「亜矢ちゃんは敏感だからね。くすぐられて気持ち良くなっちゃうタイプだよ」
「…そんなこと……ないよ…」
「じゃあ、お兄ちゃんが確かめてあげるよ。亜矢ちゃんが変態さんかどうか」
「亜矢、変態さんじゃないもん」
 口を尖らせながら、兄に文句を言ったのだが、それも無意味な反抗であった。
(こういう亜矢ちゃんも苛めたくなるな)
「じゃあ、亜矢ちゃんの弱点を責めてあげるからね」
「えっ!」
「お兄ちゃんを怒らせたからだよ」
「そういう意味じゃ……」
 亜矢が言いかけた時、弘志は亜矢の体に座り込み、脇の下をくすぐり始めた。
「アアアーン……キャハハハハ……だ、駄目……」
「やっぱり、変態さんだよ。パパとママにも報告しなくちゃ……」
「駄目……キャハハハ……ア…アーン……」
 弘志は、亜矢の悶え苦しむ顔を見ながら、十本の指を酷使した。
(亜矢には絶対、マゾの血が流れてる。俺にはサドの血が……)

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