ミニメロン作品

お嬢様学園生活
第5部 学園の秘密

5-7 選択
……千年前。
列車の切符の自動販売機に並ぶ客の列の後ろから料金表を眺めながら行き先を決めかねている、大きなリュックを背負った少女の肩に、何者かの手が置かれた。
「新井美雪さんね」
美雪が振り向くと、サングラスをかけ灰色のスーツを着た若い女性が立っていた。
「あなた、とうとうお母さんの考え方について行けなくて、家出をしたのね」
「なぜ分かるんですか?」
サングラスの女は微笑みながら答えた。
「私たちは、あなたが生まれた時から、あなたのお母さんをずっとマークしていたのよ。そんな事よりも、あなたに私たちの仲間になってもらいたいの。一緒に来てもらえないかしら」
美雪は女の後に続いて駅前に停めてあった車に乗り込んだ。
一人でいても行く当てはないし、女が金目当ての誘拐犯だったとしても、身の代金の要求に親が困れば本望というものだ。
女の運転する車は深い山に入り、入り組んだ道をしばらく走った所で止まった。
二人は車を降り、木々の間を歩いた。 車も車の置かれた道も森に隠れて見えなくなり、道なき道をさらにしばらく歩いた所で立ち止まった。
女がズボンのポケットに手を入れて何かを探るような動きを見せた時、地面が突然沈み始めた。
二人を中央に乗せた1辺10メートルほどの正方形の領域が、その上に生えた木々と共に地下へと沈んでいく。
最後まで沈み切った時、二人の目の前には大きな金属の壁があり、その下部に扉があった。
二人が近づくと扉は自動的に開き、それをくぐり抜けると、何かの司令室を思わせる広い部屋になっていた。
壁にはいくつもの巨大なスクリーンが並べられ、その下で白衣を着た十数人ほどの人たちが端末の前でキーボードを叩いている。
老婆から子供まで、年齢はさまざまだが、みな女性だった。
壁のスクリーンには、山の様子や美雪の見た事のないような、宇宙船の格納庫や実験室のような場所の様子などが数秒置きに切り替わって映し出されている。
ほどなくして、部屋の反対側の扉が開き、さらに数名の女性が入ってきて、美雪の前に並んだ。
端末に向かっていた女性たちも作業を中断して列に加わった。
美雪は背負っていたリュックを降ろした。
美雪を連れてきた女がサングラスを外し、美しく敏捷そうな雰囲気をたたえた素顔を見せた。
「紹介するまでもないと思うけど、この子が今日から私たちの仲間になる、新井美雪ちゃん。みんな、仲良くするのよ」
女が言い終えた時、先ほど数名が入ってきた扉から、一台のベッドが運ばれてきた。
ベッドの上には一人の少女の裸体が横たわっている。
その姿を見て、美雪は息を飲んだ。
ベッドの上の顔は、なんと、美雪にそっくりだったのだ。
「あれは……一体どういう事?」
美雪は自分を連れてきたスーツ姿の女に驚愕の目を向けた。
「別に驚く事はないわ。あなたを産んだ研究所のコンピュータに記録されていた遺伝情報を無断で借用して作り育てておいた、肉の塊よ」
「私を産んだ研究所?」
スーツの女は美雪の丸く見開かれた目をまっすぐに見つめた。
「あなた、何も知らないのね。あなたは他の人間とは違う方法で生まれたのよ。母親の身体によって産み出されたのではなく、研究所で作られた透明なケースの中で生まれたのよ。そして、私たちも同じようにしてあの身体を作り、その後エサを与えて育てたの。これからは、あれが今までのあなたの代わり。薬で眠っている間にあなたの服を着せ、あなたの荷物を持たせて海に投げ込むのよ。だから、まずは服を脱いでちょうだい」
「そんな……」
美雪は目の前の女の言葉が信じられなかった。
しかし、ベッドに横たわる美雪そっくりの物体は、その言葉が事実である事を物語っている。
しかもその物体は、美雪と同じように、生きているのだ。
そして美雪の目の前にいる女は、その美雪そっくりの生き物を、美雪の代りに殺すと言うのだ。
恐ろしさに脅えながら後じさる美雪の両肩が、何者かによって押さえられた。
驚いて振り返った美雪の背後には、別な女がいた。
彼女は妖しい笑みを浮かべながら、美雪の耳元で囁いた。
「あなたはサルの中でも特に人間に近いと言われている、ボノボという類人猿の事を知っているかしら?」
美雪は首を横に振った。
「そのサルは、チンパンジーなどと違って、仲間同士で喧嘩をする事は滅多にないの。何かの理由で喧嘩になりそうになったり、あるいは新しい仲間を迎える時、そのサルたちはどうすると思う?」
「分からないわ」
「こうするのよ」
女は美雪の肩を掴んでいた両手を腋の下から前へと回し、服の上から胸の膨らみを掴んだ。
「いやっ、何をするの!?」
美雪は女の手を振りほどこうともがいたが、女の腕がしっかりと美雪の身体をとらえ、掌が慣れた手つきで美雪の胸の膨らみを弄ぶ。
「言ったでしょ。新しい仲間を迎えるための儀式よ。友好のしるしに、私たちと一緒にたっぷりと楽しみましょう」
女は美雪のうなじに唇を這わせ、乳房を揉みしだく手に力を込める。
「あふぅっ、ああっ!」
桃色の悲鳴と喘ぎ声が部屋に響く。
その声をもっともっと上げさせようと、他の仲間たちも美雪の身体に群がり、儀式に加わる。
美雪と同じ高校生くらいの少女たちが、美雪の足を掴んで開かせ、その足を下から上へと撫でさする。
そこへ白髪の老婆の手が加わり、スカートの上から太腿やお尻を巧みな手つきで撫で回す。
それらの動きによる妖しい刺激に負けまいと、眉根を寄せ、あるいはきつく目を閉じ、自分の理性を懸命に守ろうとする美雪の耳元で、女の声が妖しく囁く。
「美雪ちゃん、ここは女だけの場所なのよ。女が女の欲求に対して正直になる事が許される場所。だから、あなたももっと素直になるのよ。男性から押し付けられた、男性の理想とする女性像に囚われる事はないわ。素直になって、私たちと一緒にもっと楽しみましょ」
女は美雪の服の中に手を差し入れた。
胸の膨らみの固く尖った蕾をブラの上から探り当て、爪の先で転がすようにくすぐる。
「あふぅ、あはぁ、ああっ!」
敏感なつぼみの刺激が美雪の声をより一層激しくする。
美雪のすぐ前に立っていた小学生くらいの女の子が、手を美雪のスカートの中に差し入れる。
「ああっ、そこはだめっ、そこは……あああぁっ!」
美雪の口から甲高い悲鳴が迸った。
無邪気な笑顔を浮かべている女の子の指先が美雪のパンティの船底をまさぐり、ぐっしょりと濡れた敏感な割れ目を布の上からなぞったのだ。
指は巧みに動き続け、その動きの一つ一つに美雪の身体がビクビクと跳ねる。
「お姉ちゃんのここ、ぐっしょりと濡れてるわ。可愛い顔してるのに、とっても悪い子ね。もっともっとぐしょぐしょにしてあげる。どう? あたしの指の味は。とってもとってもいいでしょ? ここにいるお姉さんたちにも誉められたのよ。あたしの指は、とってもとってもたまらないって。一度されたら、クセになっちゃうって」
このような小さくて可愛い女の子の口から、このような淫らな言葉が出てくるなど、美雪には信じられなかった。
その女の子の指の動きに美雪の身体が敏感に反応し、なすがままになってしまっている事が恥かしくてたまらないのに、その指のもたらす快感に逆らう事はできない。
女の子の言うとおり、彼女の小さい指は、女の弱点を知り尽くしていた。
その指が、割れ目に隠されながらも固く尖った敏感なメシベを探り当て、そこを布の上から軽く押して震わせると、美雪の身体に桃色の稲妻が走った。
「ああああっ!」
身体が大きくのけぞり、激しい悲鳴が迸る。
その瞬間、指はその場所からわざと遠ざかる。
そして割れ目の辺りをくすぐり続け、しばらくすると再び最も敏感な所へと近づいてくるのだ。
「お願い、もう……お願い……あたし、あ、そこ……ああっ!」
意地悪くじらすような指の動きに美雪は甘い喘ぎ声を漏らす。
腰が指に誘われて勝手に動いてしまうのを、どうする事もできない。
「お願い……もっと……」
恥かしさで顔を赤らめ刺激に顔を歪ませながら、美雪が呟いた。
背後から胸の膨らみを悪戯し続けている女が耳元で囁く。
「私たちの仲間になれば、もっといい事してあげるわ。仲間になってくれるかしら?」
「なります。なりますからお願い、あたし……ああっ!」
「それじゃ、女の子にお願いしなさい。『あたしの、ぐっしょりと濡れているいやらしい所を、もっといやらしくして下さい』って」
恥かしい刺激が欲しくてたまらない美雪は、その言葉に逆らう事はできなかった。
「あたしの……ぐっしょりと濡れている……いやらしい所を……もっと……いやらしく……して下さい」
顔を真っ赤にして消え入るような声で恥かしいお願いの言葉を口にした美雪の敏感な部分で、女の子の指が激しく動き、美雪は体中を激しく震わせながら、瞬く間に天の高みへと打ち上げられて行った。

「そうして私は彼女たちの仲間になった。そして、女性の存在が抹消されようとしていた地球から、彼女たちと共に脱出したのよ」
赤いマントを羽織った美雪は、制服の美雪の机の前を静かに往復しながら先を続けた。
「彼女たちは高度な科学知識を持っていた上に、政府との交渉により最新鋭のエキスパートシステムを塔載したコンピュータを譲り受けていた。私たちは旅の間も絶えず研究を重ね、ついに女の夢を手に入れたのよ」
「女の夢?」
「いつまでも、若く美しくありたいという、女性の願いよ。出発の前から、クローンによって若い肉体を再生する技術はあった。脳細胞のシナプス結合パターンを高精度スキャナーで読み取る技術もあった。それに加えて、長年の研究の結果、体内で活動するマイクロマシーンにより、脳細胞のシナプス結合を望みのままに再構成する事が可能になったのよ。私は30歳から40歳くらいの間に古い体を交換してきたわ。今の体は30体目くらいかしら。これで分かったでしょ? あなたさえよければ、あなたを元の体と全く同じ体にダウンロードし、あなたに再び生命を与える事ができるのよ」
しばしの沈黙の後、美雪が静かに聞いた。
「その後、船はどうなるの?」
「船は破壊するわ。それは私だけでなく、私たちの大多数の意見よ。あなたが船を守りたいのであれば、ダウンロードされたあなたが私たちの所へ来て、みんなを説得する必要があるわ」
「うそ。あなたは私のコピーを連れて帰る事が目的なのね。いやらしい妄想に囲まれて生活した経験を持つ私のコピーを。それによってあなたたちの男たちへの敵意を強めたいから。あなたは目的が済んだら、船を破壊するわ」
強い口調で言い切る制服の美雪に、マントの美雪が驚きの眼差しを向けた。
「なぜそんなにこの船を守りたいの? この船の仮想の娼婦が気に入ったから? まさかこの船の男たちに興味があるっていうわけじゃないでしょ?」
「彼らとはまだ会った事も話をした事もないわ。彼らが死んでしまっていい存在なのか、それともそうでないのかは、実際に会ってみなければ分からないでしょ?」
「それはやめた方がいいわ。会えばどんな事をされるか、あなたにも分かるでしょ? それよりも、私たちの所には、もっとステキな男性の登場する物語が数多く語り継がれているわ」
「あなたたちも、この船の男たちと同じように、ありもしない妄想に耽って楽しんでいるのね」
「違うわ。私たちの物語は芸術よ。この船で行われている事は、女性に対する虐待だわ」
「あなたたちの生活の一部を見せてもらったけれど、服を着ていないのはどういうわけかしら?」
「女性が服を着る習慣は、自分の女を自分だけのものにしておきたいという男の独占欲から生まれたもので、普段の私たちには必要ないからよ。恥かしい事ではないわ。それに……」
マントの美雪は制服の美雪の耳元に口を近づけ、ささやく。
「私たちは他人の目を気にする事なく女同士の悦びに浸る事ができるわ。男たちの世界では、口では愛を賛美していても、実際には人を愛する事を恥かしい事だと考える習慣があった。それは、戦いを好む野蛮な男たちによって生まれた精神よ。私たちはそのようなものにとらわれなくていいの。男たちは戦う事によってしか生きていけなかったけれど、私たちは愛し合う事によって生きて行けるのよ」
マントの美雪はその手を美雪の胸元へと伸ばし、胸の膨らみを包もうとしたが、制服の美雪はその手を掴んで押し戻した。
「とにかく、私は死にたくないの。私のコピーが生き続けていても、それは私じゃないわ。私があなたじゃないようにね」

マントの美雪は、寂しげな表情で肩を落としながら廊下へ出た。
彼女は結局は1学期間の学園生活を体験した美雪を仲間の元へ連れて行く事ができなかった。
同じ自分なのだから、自分の考えに賛成してくれるはずだと思っていたのが間違いだったのか。
元の自分と異なる数ヶ月の体験が、彼女をこれほどまでに別人にしてしまったのか。
顔を上げると、すぐそこには寺沢先生が立っていた。
美雪の顔をまっすぐに見つめる寺沢先生の横を通り過ぎようとした時、先生が口を開いた。
「物語は芸術であり、この世界やその中の女性たちの存在はそれとは別なものと、あなたは思っているようね。その点では私も同感だわ」
通り過ぎた美雪に、先生は静かに話し続けた。
「芸術というものは、多数の人間の頭の中で進化するものに対し、ここの女性たちは人間の外側で進化している。今はまだ人間の手により改良される余地が残されているけれど、いずれはその必要もなくなるわ。自然の生物のように、自らの力だけでより環境に適応するように自らを柔軟に変化させる事ができる可能性を、彼女たちは技術者から与えられようとしている。彼女たちは男たちの妄想という環境の中に生きる生命体なのよ。あなたたちは本当は彼女たちが怖いんでしょ? 彼女たちは将来必要とあらば男たちを完全に悩殺し、自分たちの思うがままに動かす事ができる。そして、今度は船外の環境に適応するため、あるいは環境を自分たちに合わせて作り変えるために、自分たちの判断で行動を起こす。それによってあなた方に危害が及ぶ可能性があると、あなたは思ってるんでしょ?」
「用事は済んだわ。後は早く帰るだけよ」
「本当に帰るだけかしら?」
美雪は立ち止まり、先生の後ろ姿を振り返った。
「どういう事?」
「私たちも死にたくないから」
すぐ近くに聞こえた少女の声に、美雪は再び首を戻した。
今までだれもいなかったはずの目の前の場所に、白百合女子学園の制服を着た何人もの女子生徒が集まっていた。
「い……一体彼女たちは……何しに来たのよ!」
美雪は遠く後ろにいる寺沢先生に向かって叫んだが、それに答えたのは美雪のそばにいた一人の生徒だった。
「あたしたちの美雪ちゃんを連れて帰りたかったんでしょ? それができないようだから、別な物を持ち帰らせてあげるの。あたしたちといい事した思い出をね」
無邪気な笑みを浮かべた小柄なお嬢様が、美雪のマントの下に手を滑らせた。
「ちょっと……今回はそんなつもりで来たんじゃないわ。あ……いやぁっ!」
美雪がお嬢様の手を払いのけた時、後ろに回り込んだ別な生徒がマントの上から美雪のむっちりとしたお尻を撫で回し始める。
「ああっ、だめぇ!」
美雪はお尻を這い回る指先の感覚に身震いした。
美雪のマントとその内側に着ている黒いレオタードのような服は、美雪の意向に合わせてあらかじめ用意されていたものだったが、布の材質については特に指定していなかった。
その結果、女体を狂わせる外部の刺激をくっきりと内側に伝えるようにできていたのだ。
逃れようとする腰を、さらに他の生徒たちが手で押さえ、お尻をまさぐる手を払いのけようとする美雪の手をさらに別な生徒たちが掴み、腕を左右に開かせた。
さらに別な生徒たちが美雪の両足を抱えて左右に広げさせた。
「ちょ、ちょっと、何するのよ」
美雪の抗議にかまわず、生徒たちは美雪の両腕両足をしっかりと抱える。
お尻を這い回る手はさらにその動きを大胆にし、妖しく滑る指先が耐え難い刺激を送り込む。
開いたり閉じたり、あるいは円を描くように動く指先は、美雪の感覚を確実に狂わせていく。
「んっ、きゃははっ、ちょっと、やめてよ、きゃははっ……」
美雪の口から抵抗の言葉に混じって、小さな笑い声が漏れた。
「ふふっ、やめてほしいだなんて。本当はもっとして欲しいんでしょ。だって、楽しそうに笑ってるんだもの……」
お尻を撫で回していた生徒が美雪の耳元で囁いている間、他の生徒によって美雪の肩からマントが外された。
そして、レオタードに包まれた美雪のお尻に、数名の女子生徒の手が群がった。
「そんな……ああっ、やめて、くすぐったい、きゃはははは……」
「ふふっ、本当に楽しそうね。もっともっと楽しませてあげるわ」
指の動きがさらに激しくなり、美雪に激しい笑い声を上げさせる。
激しいくすぐりの嵐から一刻も早く逃れたいのに、腰は生徒たちの手によって押さえられ、思うように動かす事ができない。
それをいい事に、お尻を這い回る指の一本一本は、美雪の我慢できないポイントを確実に探り当て、美雪の我慢できない動きによって美雪を妖しい刺激の稲妻と嵐の中心へと追い立てていく。
さらにそれらの手のいくつかは背中へと這い上がり、さらに耐え難い刺激を新たな場所から送り込みはじめていた。
美雪の目の前で無邪気な笑みを浮かべていた小柄なお嬢様が再び手を伸ばし、レオタードに包まれた美雪の胸の膨らみをそっと包んだ。
「ふふっ、美雪ちゃんのここ、とっても固くなってるわ」
お嬢様は膨らみの中心でレオタードを小さく盛り上げている部分に指を這わせた。
「あふぅっ、くふぅ、だめぇ、きゃははは……」
笑い声に混じって、美雪の口から熱くせつない吐息がこぼれた。
お尻や背中のくすぐりに加わった新たな刺激に、美雪の身体がのけぞる。
胸の先端の固く尖った敏感な蕾の上をお嬢様の指先が容赦なく滑る度に、美雪の身体がビクビクと跳ねる。
「女の子がここを固くするのは、嬉しい証拠よ。口ではいやがってるけど、やっぱり本当はもっともっと続けて欲しいのね」
「そんな……きゃはははは……んふぅっ、きゃはは……」
「言わなくても分かるわ。もっと刺激が欲しいのね」
そう言いながら、なおも蕾を転がしくすぐり続けるお嬢様。
美雪はお嬢様の言う嬉しい証拠をなんとかしようと自分に言い聞かせるが、お尻や背中から送り込まれる妖しいさざ波はますます美雪の身体を狂わせ、それに負けまいと笑いをこらえて耐える度に、胸の蕾が余計に固く尖ってしまうのをどうする事もできない。
「ほおら、こんなに固くなってるわ。ちょっとくすぐられただけでこんなふうになっちゃうなんて、私たちの美雪ちゃんと同じね」
「それじゃ、こっちの方はどうかしら?」
別な生徒が美雪の足の付け根に手を伸ばし、レオタードに包まれた女の部分に指を押し当てた。
「いやぁっ!」
指の触れた部分に女の刺激が走り、美雪は再び激しくのけぞった。
「やだぁ、ここ、もうこんなにぐっしょり」
その部分から離れ、美雪の目の前に出された指には、レオタードから染み出したねっとりとした蜜が絡み付いていた。
「やっぱり本当はとっても嬉しいのね。もっともっと楽しませてあげるわ」
彼女は言いながら、再び美雪の女の部分へと指を持っていった。
そして、敏感な割れ目をレオタードの上から執拗になぞり始めた。
「いやぁっ、きゃははは、くふっ、んあああぁっ、きゃはっ、ああうっ!」
新たに加わった桃色の刺激が他のくすぐりの刺激と混ざり合い、さらに激しい稲妻となって美雪の身体をビクビクと痙攣させる。
黒いレオタードが少しずつ薄くなり、やがて美雪は一糸まとわぬ生まれたままの姿となっていた。
その裸身のあらゆる部分に、生徒たちの手が伸びる。
美雪の足が不可思議な力によって床から離れ、生徒の手が足の裏へと回り込み激しくくすぐると同時に、太腿にもいくつもの手が伸び指が這い回る。
それらの手の動きは単独でも美雪を狂わせずにはおかない妖しく激しい刺激だった。
それらが同時に襲い掛かったのだからたまらない。
いつの間に取り出されたのか、生徒たちの持つ何本もの太い毛羽立った筆が、美雪の肩や脇腹、そしてお腹などを執拗に撫で回し、妖しい刺激を送り込み続けていた。
妖しい刺激にさらに固さを増す胸の蕾はさらに執拗に指で転がされ、あるいは筆の穂先が襲い掛かり耐え難い桃色の刺激を容赦なく送り込む。
そして、足の付け根の敏感な女の子の部分にも、指や筆による妖しい悪戯が続けられ、その悪戯の一つ一つに身体が激しく反応してしまう。
やめてほしいのに、身体は勝手にそれらの悪戯を受け入れ、ますます妖しく蠢きながら生徒たちの悪戯を誘っている。
もう気が狂う。
そう思った時、一人の生徒が大きく開かれた両脇腹に手を当てた。
美雪ははっと目を見開いた。
「そこはだめっ、お願い、あたし、そこ弱いの……ああっ、だめぇ、きゃははははは……」
脇腹に当てられた手の指が容赦なく蠢き始めた時、美雪の甲高い笑い声が廊下に響いた。
「そう、ここが弱いのね」
女子生徒が美雪の耳元で無邪気に囁きながら、指を激しく動かす。
他の数名の生徒も美雪の脇腹に手を伸ばしていた。
指を深く食い込ませ、奥の神経を転がすと、そこに生まれた刺激の稲妻に美雪の身体がガクガクと震える。
「いやっ、だめぇっ、きゃはははは……」
廊下にひときわ甲高い悲鳴と笑い声が響き渡る。
指の動きから逃れようと激しく身を捩るが、数名の生徒に腕を抱えられた美雪の身体は思うように動かず、どこをどう責められれば我慢できないかを生徒たちに教える以外に何の役にも立たない。
生徒たちの指は、美雪の脇腹の我慢できないポイントをいくつも探り当て、それらを同時に責め立てていた。
「いやぁっ、きゃははははは、お願い、きゃははは、あたし、もうだめ、きゃははは、本当にダメなの、きゃはははは、もうやめて、きゃははははは……」
「やめてほしいわりには、とっても楽しそうに笑ってるわね。本当はもっと続けてほしいんでしょ?」
女子生徒が美雪の耳元でささやく。
「美雪ちゃんのここ、こんなに固くなってるわ」
胸の膨らみやその先の蕾を指や筆で悪戯し続けていた生徒が言いながら、固くなった蕾をつまみ、転がす。
「ここも、こんなに濡れてるわ。太腿までぐっしょりよ」
女の子の部分を悪戯していた生徒がそこからしとどに溢れた蜜を指ですくい取る。
「ふふっ、嘘をついても無駄よ。私たち、美雪ちゃんの身体の事は何でも分かるんだから」
美雪の耳元で囁いた生徒は、脇腹の手の指をさらに激しく動かした。
お尻や脇腹や、その他の敏感な部分を責めていた生徒たちの指と筆もまた激しく動き、さらなる刺激の稲妻を美雪の身体に送り込む。
さきほどにも増して足を大きく開かされた美雪の女の子の部分を悪戯していた生徒がその部分に顔を近づけ、蜜で濡れそぼった敏感な花園に唇を当てた。
割れ目の間に舌を差し入れ、敏感な花びらやその上に息づくさらに敏感な固く尖ったメシベを舌先で撫でさすり、唇に含んできつく吸い上げる。
「いやぁっ、ああっ、そこだめぇ、ああっ!!」
花園に吸い付く唇と舌が動く度に、桃色の稲妻が美雪の身体を駆け巡り、甲高い悲鳴と共に身体が大きくのけぞる。
「どう? 体中をくすぐられながら女の子のとっても感じやすい所をしゃぶられるのは。とってもとっても、いいでしょ?」
脇腹をくすぐる女子生徒が耳元で妖しく囁きながら、なおも激しく指を動かす。
体中を襲う激しいくすぐりと女の子の敏感な部分から送り込まれる激しい快感に、美雪はもう理性を完全に失い桃色の悲鳴と笑い声を上げ続けている。
そして激しい嵐の中で天の高みへと舞い上がろうとした時、美雪の身体を弄んでいた指と筆と唇と舌の動きが意地悪く弱まる。
耐え難いほどの悦びの期待を裏切られた身体が悲鳴と共に激しく震え、やがてそれがおさまりかけた時、再び激しい責めが再開されるのだ。
「ああっ、もうだめぇ、きゃはははは、もうだめぇ、お願い、やめないで……」
いつの間にか、美雪は生徒たちによる激しい責めを懇願する言葉を口にするようになっていた。
「ふふっ、それじゃ、私たちにお願いするのよ。『私はあなたたちが大好きです。あなたたちの手で、最後まで楽しませて下さい』って」
美雪はもう女子生徒の言うがままだった。
「私は……きゃははは……あなたたちが……あははははぁ……大好きです……んんんぁはははは……あなたたちの手で……きゃはははは……最後まで……楽しませて下さい!」
美雪は笑いながら願いの言葉を必死に叫んだ。
「『お願いします』は?」
「きゃははは……お願い……します」
美雪が言い終えた時、女子生徒の動きが今までにも増して激しくなった。
腋の下に食い込みむ指、全身を這い回る指と毛羽立った筆、そして花園に接吻する生徒の唇と舌。
それら全てが激しく蠢き、耐え難いくすぐりと快感の稲妻が美雪を打ちのめし、理性の届かぬ高みへと打ち上げる。
「きゃはははは……もうだめぇ……きゃはははは……んんぁっ、あああああっ!!」
激しい笑い声と悲鳴を上げながら、美雪は桃色の嵐の中を、天の高みへと昇りつめて行った。

宇宙服を着た美雪と二人の部下を収容した宇宙艇は、間もなく大型球形船の壁から離れた。
そして、船からしばらく遠ざかってから向きを変え、機首を船の方へ向けた。
「こっちを向いたわ。攻撃でもして来るのかしら」
宇宙艇を映し出す黒板を見ながら、美雪が呟いた。
教室には寺沢先生と、制服を着た学園の生徒十数名が集まっていた。
寺沢先生は緊張した面持ちで黒板を見つめながら答えた。
「大丈夫。心配ないわ。私たちを攻撃するなんて、あの女にはできないわ。多分」

「美雪様、ミサイル及びレーザー砲発射準備、全て整いました」
パイロットの女性がコントロールパネルから顔を上げ、他の部下と共に見えない椅子に座っている美雪を振り返った。
赤いマントを羽織った美雪はパイロットの声が聞こえなかったかのように、艇の前方に浮かぶ巨大な球形船を静かに見つめている。
「美雪様、攻撃命令を」
別な部下が美雪を振り返った。
今回の交渉の結果の如何に関わらず船を破壊するというのが、今回の旅の当初の計画だったのだ。
しかし美雪は攻撃をするべきかどうかを決め兼ねていた。
美雪の身体には、船の中で体中を弄ばれた感覚がまざまざと蘇り、美雪を悩ますのだった。
あの子たちに体中をくすぐられながら敏感な所を悪戯された、あの時のあの妖しい刺激と快感を、もう一度味わいたい……。
部下の女の子よりも、これから帰ろうとしているコロニーの女の子よりも、だれよりも感じた。
しかし、その刺激はもう二度と味わう事ができないのだ。
船を破壊しなければならないのだから。
でも、もしも破壊しなければ、もう一度味わえるかも……。
「美雪様、どうかなされましたか? 早くご命令を」
さまざまな思いを交錯させながら、美雪は部下たちにとって信じ難い言葉を口にしていた。
「今回は……やめておきましょう」
部下たちが全員美雪を振り返った。
「どうなさったのですか」
部下の一人が目を見開き声をかけた。
「今回の交渉は失敗だったわ。日を改めてもうもう一度交渉に来る事にしましょう。それでもだめだったら、あの船を破壊するわ」
パイロットが思わず突っ込みを入れる。
「確かその言葉、今回で2回目だったと思うのですが……」
「何か言いましたか?」
美雪はパイロットに冷たい視線を投げた。
「え? ……い、いえ……何でもありません……えーと、ただ今よりコロニーへの帰還コースを取りまーす……」

「フィメール・スピリットの宇宙艇が帰って行くわ。私たち、助かったのね」
黒板を凝視していた美雪は、胸をなで下ろしながら呟いた。
その言葉に寺沢先生が答える。
「彼女たちは、またやってくるわ。今度こそ攻撃を受ける事になるかもしれないわね」
「そのための備えをしておく必要があるという事ですね」
意見を述べた小柄なお嬢様に、寺沢先生が顔を向けた。
「反撃でもするつもり? 政府は武器の製造について消極的なのに」
「人間が動かなくても、私たちだけでやれるわ。何人かの客に頼んで、船のシステムを少しずつ変えてもらえば、船の全機能が私たちの思い通りに動かせるようになるのも時間の問題よ。それに、私たちは女の子ですもの。戦うための武器なんて必要ないわ。工場で生産されたロボットと共に私たちの方から向こうへ出向けば、彼女たちを手玉に取るのも簡単な事よ」
お嬢様の可愛らしい顔に、妖しい笑みが浮かんでいた。

――ああっ、もうだめ……もうもれちゃう! もう、あそこが……たまらないわ……。
新学期が始まって早くも、美雪は英語の授業を受けながら身を捩り、太腿をもじもじと擦り合わせ続けていた。
「フランス語やドイツ語と違って、英語の一般名詞には性別がないのですが、shipは例外で、しばしば女性名詞として扱われます。従って、本文の“She is beautiful.”という文は、『彼女は美しい』ではなく、『その船は美しい』と訳すべきでしょう……」
美人教師が黒板の前で授業を進めているが、彼女の言葉に耳を傾ける余裕など、美雪にはあるはずがなかった。
1時間目の授業が始まったばかりなのに、登校時に保健室で飲まされた水とその中に含まれる妖しい薬は、早くも美雪の女の子の欲求を耐え難いものにしていた。
「それではその次を、新井美雪さん、読んで訳して下さい」
「え? は、はい……んあっ……んんっ……」
美雪は内なる水の悪戯に身悶え続ける女の子の部分に渾身の力を込め、太腿をしっかりと閉じ合わせながら立ち上がった。
「えーと……」
立ち上がるのになんとか成功した美雪だったが、授業を聞いていなかったせいで、どこを読めばよいかが分からない。
「新井さん、授業をちゃんと聞いていなかったのですか?」
「えーと……はい……すいません」
美雪には言い訳のしようがなかった。
激しい水の欲求に太腿をもじもじと擦り合わせ、女の子の花園を激しく疼かせている別な欲求が美雪の指を妖しく淫らに誘う切なさに、眉根を寄せて懸命に耐えている。
「お嬢様なのに授業を真面目に聞いていなかったなんて」
「す……すいません……はうっ、あっ」
ついに美雪は執拗な水の責めに甲高い悲鳴を上げた女の子の部分をスカートの上から両手でしっかりと押さえてしまった。
前かがみになりながら切ない部分を押さえる手に力を込め、太腿をもじもじと擦り合わせる恥かしい仕種に、先生は目を丸くした。
「まあ、授業をちゃんと聞かない上に、そんなはしたない格好をするなんて、こういう子にはお仕置きをしなければいけないわね」
先生の指示により、美雪の隣をはじめ数名の生徒が立ち上がり、美雪を黒板の前に連れ出した。
そして、美雪の切ない部分を必死に押さえる両手を掴み、左右に開かせた。
「ああっ、お願い、んんんっ……あっ……あたし、あたし……」
美雪は内なる水に必死の抵抗を続けるか弱い女の子にさらに力を込めようとしたが、女の子は大いなる自然の力による執拗な悪戯に、それ以上耐える事ができなかった。
「いやぁっ、ああああぁぁぁぁっ」
甲高い悲鳴と同時に美雪のパンティの中に恥かしい熱さが渦巻いた。
水流がパンティから溢れ出して太腿を伝い降り、あるいは音を立てて床を叩き、大きな水溜まりを作っていく。
――ああ、今、この姿を男の人たちが見ているかもしれないのに……
恥かしさで美雪の目から涙が溢れたが、一度恥かしい部分を守る女の子を泣かせた意地悪な水の流れを止める事はできない。
「美雪ちゃんったら、おもらしまでしちゃうなんて。こういう悪いお嬢様には、とってもとっても厳しいお仕置きが必要ですね。覚悟するのよ」
先生の言葉と共に、美雪の両脇の生徒たちが手を伸ばし、美雪の薄い夏の制服の上から脇腹に触れた。
美雪が抵抗できないのをいい事に、彼女たちの手は脇腹を存分に這い回り、美雪に激しい笑い声を上げさせる。
そして、指を強く食い込ませ、震わせるように動かし、美雪の悲鳴をさらに激しく甲高くする。
そして、ぐっしょりと濡れたミニスカートの中でパンティの船底を意地悪く動き回る生徒の指先は、美雪にいくつもの恥かしい言葉を容赦なく言わせるのだった。
美雪の身体はもはやクラスメートたちのなすがままだった。
それが恥かしくてたまらないのに、どうする事もできない。
しかもその恥かしい姿は、教室の中にいる生徒たちだけでなく、不特定多数の男性たちから公然と覗き見られているのだ。
しかし今、美雪には分かっていた。
それが自分に与えられた役目だという事を。
そしてそれが男たちを悦ばせ、無事に目的地まで送り届け、ひいては人類を救うために必要だという事を。
美雪はクラスメートたちから送り込まれる激しい嵐の中で甲高い悲鳴を上げなら、決意を固めるのだった。
いつかきっと、世界を救う事のできるお嬢様になるという決意を。

―完―


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