目の前に、沢山のCDが並んでいる。
ここは、比較的大きなCDショップである。
(どれにしようかなー?)
CDを手にとって、綾香は一人考えた。
彼女は、近くの女子校の2年生である。
(これもいいなーあ、これもいい!!)
髪をかき上げながら、綾香はCDを選び続ける。
彼女は典型的な今風の「コギャル」であった。
髪から覗く、その可愛らしい両耳には、高価そうなピアスが光っている。
また、彼女の胸はとても高校生とは思えないほど大ききかった。
そのため、彼女の大きな胸の膨らみが、制服を丸く盛り上げている。
それは、見た目にも柔らかそうな乳房である。
かといって、無駄に大きいわけではない。
その形も弾力も、まさに若さではち切れんばかりの乳房であった。
それに、彼女がはいている制服のスカートも忘れてはならない。
スカート丈は、パンティーラインギリギリまでに短くなっており、女子高生特有の、ムチムチした柔らかそうな太股が、丸見えになっていた。
おまけにプリプリしたお尻が、男の性欲をくすぐってくる。
この見えそうで見えない制服のミニスカートが、男心をそそると言うことを、綾香は知っていた。
その瑞々しい生足に、女子高生特有のルーズソックスが花を添えている。
もちろん、顔の方は申し分ない。
女子高生らしい初々しさと、大人の色っぽさを兼ね備えた顔である。
ちょっと生意気で、小悪魔的な雰囲気を漂わせている。
そのため、彼女は雑誌のカメラマンにスカウトされ、青年雑誌のグラビアに載った事もあった。
初々しく色っぽい、高校生離れしたスタイルの女子高生・・・・・・・
それが綾香であった。
その小悪魔的な色っぽさと、ムチムチした身体を武器に、綾香はテレクラを利用して援助交際に励んでいた。
何度か親友の「恵美」と一緒に、テレクラ強盗をしたこともあった。
親友の恵美も、綾香と同じようなタイプの女子高生であった。
綾香と同じような小悪魔的な色っぽさを持ち、綾香に勝るとも劣らない、豊満な肢体を恵美は有していた。
その恵美とは昨日から会っていない。
家に電話を入れてみても、「昨日から帰っていない」とのことであった。
(多分、どこかでいい男でも引っかけて、遊んでいるんだろーな・・・)
綾香はそのことは、軽く流すことにした。
(うん、これにしーよっと!!)
一枚のCDを手に取ると、綾香は周囲を見回した。
彼女の周りには、3人の男女がCDを手にとって選んでいた。
周囲の人間が、綾香に注意が向いていないことを確かめると、彼女はおもむろに持っていた鞄を開け、その中にお気に入りのCDを落とした。
もちろん、監視カメラの死角でである。
綾香は万引きが好きであった。
本当は、援助交際やテレクラ強盗などで稼いだ金で、いくらでもCDなど買えるのだが、万引きのスリルと興奮に、綾香はすっかりはまっていた。
一度ぐらい捕まれば懲りるのだろうが、彼女はまだ一度も捕まったことがなかった。
彼女はそれほど巧妙に、克つ大胆に万引きしていた。
(今日も楽勝ね。)
内心ほくそ笑んで、綾香は豊満な胸を揺らしながら、出口へと歩いていた。
(この緊張感がたまんない・・・)
この緊張感を味わう度に、綾香の胸は高鳴り、何とも言えないエクスタシーを感じていた。
(あと少し・・・)
あと2−3歩というところで、綾香のに右肩に手がかけられた。
「ちょっと待ちなさい。」
女性の声であった。
綾香はおそるおそる振り向いた。
そこには、ボディコンスーツを着た、目の鋭い美人が立っていた。
その美しい容貌と、セクシーなスタイルから見ると、一見、ただのイケイケのお姉さんに見えるが、目の鋭さからして、青少年の補導員であることがわかった。
「こっちに来なさい。」
彼女は綾香の手を取ると、CDやの奥の方へと引っ張り始めた。
「ちょ、っちょっと痛いじゃない!」
取られた手をわめきながら振りほどこうとするが、彼女はそんなことには構いもしなかった。
(まあいっか・・・)
(どうせ中にいるのは、スケベなおじさんだろうしね・・・)
綾香は中年の男の扱いは、援助交際で慣れていた。
この手の男が求めるものは、決まって彼女の瑞々しい肉体なのである。
自分の大きく柔らかい乳房を、男の気のすむまで触らせてやれば、それで解放されるだろうと思っていた。
もしそれで済まなければ、何回か口で抜くか、自分の体を使って抜いてやれば、確実に解放されると思っていた。
実際、綾香と寝た男達は、再び彼女と寝るために、高価な装飾品や衣服を買ったりするのは当たり前で、中には定期的に口座にお金を振り込んでくる中年男もいるくらいである。
それほど綾香は、自分の身体とテクニックに自信を持っていた。
綾香がそんなことを考えている内に、その美人補導員は、彼女を奥の警備室へと強引に引き入れた。
警備室には、まず入って正面に、警備カメラが映し出すモニターが8つ並んでいた。
モニターには、今のCD屋の様子が映し出されている。
そして部屋の中央には、4つのデスクがお互いに向かい合うように、密着させて置いてあった。
さらに、その内3つのデスクには、綾香を連行した美人補導員の他に、3人の女性補導員が座っていた。
彼女達は、綾香を連行した美人補導員と同じボディコンのスーツに身を包んでおり、3人とも、目が覚めるような美人の女性補導員であった。
彼女達は、警備カメラのモニターに、じっと目を注いでいた。
「連行しました。」
綾香を連行した美人補導員が、3人の美人補導員に声をかけた。
「そう、確かにこの子ね。」
1人の美人補導員がつぶやく。
「ちょっと待ってよ!あたしが何したって言うのよ!」
綾香は無駄な抵抗だと知りながらも、必死に言った。
掴まれている手首を必死に外そうともがくが、どうにもならなかった。
「何をしたかわからないの?」
「わからないのなら、これで見せてあげるわ。」
その言葉と共に、1人の美人補導員が、小さな水晶のテレビを持ってきた。
「よく見てなさいよ。」
その小さなテレビに、色々な配線を取り付けると、テレビのスイッチを入れた。
画面が明るくなるとすぐに、綾香がCDを鞄に落とす場面が克明に映し出されていた。
「そんな・・・あそこはカメラには写らないはずじゃなーい!」
そう言って、綾香はまずいことを言ってしまったと思い、ハッと我に返った。
「何ですって?」
「何故そんなことを知っているの?」
美人補導員の2人が問いつめる。
「そ、それぐらいパッと見ればわかるじゃない!」
綾香は焦りで、自分が何を言っているのかわからなくなっていた。
「そうね。でもあれはダミーのカメラなの。」
「本当のカメラは、もっと別のところにあるのよ。」
「それにしても、警備カメラの位置を確認してから万引きするなんて。」
「完全に「確信犯」って訳ね。」
「これは余罪がありそうね。」
3人の美人補導員が口々に言った。
「そんなことはないですぅ!き、今日が初めてなんですぅ!」
綾香はそう叫びながら、声を上げて泣き始めた。
もちろん、嘘泣きである。
相手が男性ならば、自分の身体とテクニックで何とかなるが、女性の場合はレズでもない限り、そう言うわけには行かない。
そこで、彼女が得意とする「嘘泣き」作戦にでたわけである。
「悪いけど、私達にそんな手は通用しないわ。」
綾香を連行してきた美人補導員は、そう言うと綾香の手を後ろ手に捻りあげた。
「痛い!!何するのよ!!」
突然の激痛に、綾香は思わず叫んでしまった。
「やっぱり嘘泣きだったのね。」
「そんな手を使うなんて、よほど手慣れているのね。」
「これはますます余罪の疑いがあるわね。」
「では、いつもの通り、「特別尋問室」へ連行しましょうか?」
綾香を連行した美人補導員が言う。
「その方が良さそうね。」
「そう言えば、昨日もこの子と同じような女子高生が来たわね。」
(恵美!?)
綾香はその女子高生が、親友の恵美だと確信した。
それは、恵美がこのCD屋で何度か万引きをしていたこと知っていたからである。
「その子はどうなったの!?」
綾香はいらだたしくなって叫んだ。
「あなたと同じように駄々をこねたから、「特別尋問室」へ送ってあげたのよ。」
「今でも尋問の途中じゃないかしら。」
「どうせ、あなたもそこへ行くのだから、今から連れていってあげるわ。」
そう言うと、綾香を連行してきた美人補導員は、綾香の腕を後ろ手に捻りあげたまま、さらに奥のあるドアへと連行されていった。
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