ピッケ作品

母乳マッサージ

1
「いってらしゃーい」
 閑静な住宅街に見られる一般的な家庭の光景。
 ごく普通の主婦が主人と3人の息子たちを送り出す。
 中学生の長男を筆頭に、小学生の次男、三男が次々と学校へ出発する。
 やや遅れて夫も職場へ出かけて行った。
 毎朝、夫、長男、次男、三男が、職場、学校へ行くのを見送るのが彼女の日課になっていた。いつから日課になっていたのだろう。
 19歳で夫と結婚したばかりの頃からの習慣としてもう定着していたのでかれこれ14年も家族の見送りをしていたことになる。
 彼女の名は三矢野奈央。
 33歳の専業主婦。
 19で結婚してから夫と3人の子供を支えてきた。
 髪型は昔から愛用のショートヘアでボブカット。
 性格はサバサバして、少々男勝りな部分もみられるが、面倒見がよく、近所の中でも人気がある。
 彼女の魅力的な部分は性格だけではない。その肉感的な身体もそうだ。
 バストが107センチ、ウェスト64センチ、ヒップ94センチとサイズからもわかるように人目を引かざるを得ないグラマラスな肉体をしている。
 先日、彼女に四男が生まれたばかりなのだが、4人も子供を産んだとは思えないほど引き締まった身体をしている。
 胸は垂れているわけでもなく、重力に逆らい、ツンと真っ直ぐな形のいい胸が彼女のTシャツをはち切れんばかりに盛り上げ、形のいい胸を形成している。
 尻も、ジーンズに食い込まんばかりに大きい。尻にジーンズが、彼女の形の良い尻をそのまま写し出している。
 そんな彼女にも一つ不安事があった。
 母乳の出があまり良くないことである。
 三男が生まれた時までは人並みにお乳が出ていたのだが、四男出産までのブランクが長かったせいか、うまくいかずにいた。
 なので最近は、足りない分は市販のミルクで間に合わせている。
「やっぱり今日も出が悪いわね…」
なんて一人でブツブツ言いながら今日も一日が過ぎていく。
「母乳マッサージ?」
 次の金曜日の夜、奈央は夫からマッサージの提案を持ちかけられた。
「うん、奈央おっぱいの出があまり良くないのをいつも気にしてただろ?会社の知り合いにいい母乳専門のマッサージ師を紹介してもらったんだ」
 母乳マッサージ。その言葉を聞いた奈央はふいに胸がむずむずする感触を覚えた。
「ふーん…話には聞いてたけど。そんなところがあるんだ…」
「どうだい?一度行ってみないか?物は試しって言うじゃないか」
「そ…そうね…でもなんだか恥ずかしいな…」
 直は自分の胸を両手で押さえながら言った。母乳マッサージとなれば、下着ごと脱いで乳房を全部晒す必要がある。家族以外の人間に乳房を見せるのはさすがの奈央も抵抗があるらしい。
「奈央の不安を少しでも取り除いてあげたいんだよ。いつも仕事でいないからこんなことくらいしか出来ることはないけど」
 奈央は夫の心遣いに少し感謝した。
「それで善は急げっていうことで明日午後1時から予約したんだ。12時くらいには迎えの車が家に来るってさ」
「あ…明日?う〜ん、まだ心の準備が出来てないよ」
「こういうものは思い立ったが吉日だからね、騙されたと思って行ってきなよ」
「う…うん」
 もうすでに明日の予約を夫がとっていたとは驚きであったが、車で迎えに来るのは更に予想だにしないことであった。これで彼女は否が応でも明日マッサージに向かわなければならなくなった。
「明日会社休みだから子供たちの面倒は俺が見とくよ。だから行っておいで」
 そして次の日、夫の言ったとおり12時くらいに迎えの車が来た。
 楽な格好でいいと言われたので、普段通りのTシャツ、ジーンズの格好をして行った。
 車に乗り込むと、白衣を着た、いかにもマッサージ師風の40位の男性が運転席に座っていた。
 車で連れて来られたのは周りに田んぼしかないところに、診療所と書かれた看板がある建物であった。
 診療所に入ると、すぐ診察室に通された。部屋に入った瞬間、彼女はギョッとした。部屋の中には40〜50代の白衣を着た男が6人、先ほどの運転手と合わせると7人の男が診察室にいたのだ。
「あの、よろしくお願いします…」
「こちらこそよろしくお願いします。私は医院長をつとめる小柴というものです。
ご主人から聞きましたよ。だいぶ母乳の出のことでお困りのようで…」
 唯一机に座っている50歳程の男が質問をした。おそらくこの中で一番立場が上のようだ。
「はい…今まではこんなことはなかったのですが…」
「成程…失礼かと存じますが奥さんは大変形の良い胸をしていらっしゃるので私の見立てでは今日徹底的にマッサージをすれば解消されるかと…」
「そ…そうですか?」
「では早速マッサージに移りましょう。あそこの診察台で着替えてください」
 そう言うと、小柴は診察室の中央に一つだけある診察台を指差した。頭と足もとにパイプが立ててある、病院に置いてあるようなベッドにカーテンが四方に掛かり、中が見えないようになっている。
「あ…あの。女性の方はいないのですか?」
「申し訳ありません。当診療所は男性スタッフのみとさせて頂いております。但しこの仕事を30年続けており、ご用命下さるお客さまも大勢いらっしゃいます。どうか御安心下さい」
 そう言われると奈央は渋々診察台に向かった。
「ベッドの下の籠にある下着に着替えてください」
 そう言われて籠をみるとそこには黒いTバックタイプの下着一枚だけであった。
「こ…これを穿くんですか?」
 奈央が驚くのも無理はない。
 Tバック一枚だけ、しかもサイズは彼女の豊満なお尻に比べたら明らかに小さいものである。
「はい。オイルを使用するので下着は最小限にとどめたほうが良いので」
 マッサージ師に言われたとおり彼女はカーテンを閉めて着替えを始めた。上半身の下着を外すとたわわに実った大きい乳房がその姿を現した。そしてジーンズを脱ぎ、指定されたTバックを穿いた。
 それは彼女の大きいお尻に収まるものではなく、キツキツの状態で彼女のお尻に食い込んでいた。
「き…きつい。ちょっと恥ずかしいわ」
「よろしいですかな?」
 小柴が問いかける。
「わ、分かりました。大丈夫です」
「では失礼いたします…」
 そう言うとカーテンが開かれ、7人の男が入ってきて奈央の座っている診察台を取り囲んだ。
 奈央は思わず両手でその豊満な乳房を隠した。
「奥さん、申し訳ありません。抵抗があるようでしょうがどうかマッサージが出来ませんのでお手を外して下さい」
「は…はい…」
 そう言うと奈央は手を降ろした。そこに現れた豊満な乳房に一瞬7人が魅入った。
 奈央はとても恥ずかしかった。まさか7人の男に自分の裸同然の姿を晒す事になろうとは思いもよらなかったからだ。
「では奥さん。今から乳房マッサージの施術を開始しますのでどうぞ座ったままの格好でお願いいたします」
 そう言われると奈央はベッドの上にあぐらをかいた格好になった。
「ではあなたとあなた。奥さんの後ろについてマッサージを始めなさい」
「はい」
 そう言うと二人の男がそれぞれ左右からベッドに半分ほど乗り上げ、奈央の後ろに半分ずつ陣取った。

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