聖華学園の鏡 |
「大橋さん、今日は2回目ですね。まったく、聖華学園の乙女とは思えないわ」 意地悪な微笑みを浮かべた高橋先生の言葉に、美奈子は返す言葉がなかった。 「とにかく、また着替えなければいけませんね」 そう言いながら、高橋先生は引き出しからパンティとスカートを取り出した。 さきほど美奈子が保健室に来た時に穿いていたものだ。 「今洗って乾いたところよ。あなたが来るのがもう少し早かったら、着替えはなかったでしょうね」 「すいません」 美奈子は高橋先生から着替えを受け取る時に、ふと先生の顔を見た。 そして、ハッと目を見開いた。 「どうしたのですか?」 「い、いえ、何でもありません」 美奈子は着替えを受け取ると、仕切りのカーテンの向こうのベッドへと向かった。 濡れたスカートとパンティを脱ぎ、着替えを身につける間、美奈子の頭の中で、高橋先生の顔と先ほど地下室で見た修道女の顔が重なっていた。 修道女は髪を頭巾で隠していたが、彼女の顔は高橋先生に驚くほどよく似ていた。 美奈子の胸に、冷たい不安が込み上げてくる。 「美奈子、お茶が入ったわ。早く着替えて出ていらっしゃい」 「は、はい」 高橋先生の声にハッと我にかえった美奈子はとっさに返事をした。 急いで着替えを身につけ、カーテンの外に出る。 机の上に、いつものようにティーカップが用意されている。 そのティーカップの中で優雅に湯気を立ち昇らせる紅茶は、再び美奈子の女の子の部分を存分に弄び、恥かしい悲鳴を上げさせ屈服させるのを楽しみにしているかのようだ。 しかし、高橋先生に勧められるこの紅茶を断る事はできない。 美奈子はしかたなく、その意地悪な紅茶を飲み干した。 数分後、早くも美奈子の女の子の部分は美奈子の全身を知り尽くした恥かしい水による執拗な責めに耐えていた。 じっとしている事ができず、思わず足をもじもじと擦りあわせてしまう。 水の責めは、容赦なく激しさを増していく。 女の子の部分に渾身の力を込め、太腿を上下にずらしてしっかりと閉じ合わせる。 それでも今にも噴出しそうな恥かしい水をこらえる事ができず、ついに両手をスカートの上から恥かしい所にしっかりとあてがってしまう。 「美奈子ちゃんったら、そんな所を手で押さえちゃって、いつもながらとってもエッチなのね」 高橋先生が意地悪な笑みを浮かべている。 しかし、この時の高橋先生はいつもと違い、その手にはビデオカメラは握られていない。 そのかわり、どこから持ってきたのか、大きな鏡を運んでいた。 その鏡を美奈子の机の横に立てた。 鏡は椅子に座っている美奈子の全身がすっぽりとおさまるだけの高さと幅があった。 そして不思議な事に、先生が手を離しても、鏡は倒れる事なく美奈子を写していた。 厚さ数ミリの鏡が、何か不思議な力に支えられてそこに立っていた。 高橋先生が美奈子に視線を向けたまま保健室の前の方へ後退した。 そして、まるで保健室に美奈子だけではなく大勢の生徒がいるかのような口調で話しはじめた。 「あなた達には、女の子としてとっても恥かしい欲求をスマートに我慢するための訓練が必要です。あなたたちが二度とあのような失態を繰り返さないために。ここはそのための場所です」 あまりにも唐突な言葉であったが、美奈子はもうそれどころではなかった。 女の子の部分自身と太腿の付け根、そして両手の力をもってしても耐え切れない恥かしい水が、今にも勢いよく噴出してしまいそうなのだ。 ふと、美奈子は脇に立っている大きな鏡を見た。 そこに写っているのは美奈子ではなく、美奈子と同じような恥かしい仕種によって恥かしい水の悪戯に懸命に耐えている優子の姿だった。 美奈子は再び高橋先生に目を向けた。 先生の口が動いている。 時間は止まってはいなかった。 「そう、あなたたちです」 高橋先生のその言葉と共に、さらに不思議な現象が起こった。 これまで窓から差し込む陽光に照らされていた保健室内が一瞬にして闇に包まれた。 いや、完全な闇ではない。 ごくわずかな緑色の光が部屋全体を照らしている。 部屋といっても、そこはさきほどの保健室とは全く違う、もっともっと広い別な部屋だった。 美奈子の隣に優子が、そしてその二人の周りにさまざまな学校の制服を着た大勢の女子高生たちがそれぞれの机の前の椅子に座り、美奈子や優子と同じようにして懸命に意地悪な自然の欲求に耐えている。 そこは、さきほど見た地下教室に他ならなかった。 美奈子と優子の間にあったはずの鏡はどこかに消えてしまっていた。 「ああっ、だめ、もう漏れそう」 「んんんぁぁ、くふぅ……もう……ンンンンくぅ……」 「あっ……で……でちゃう……」 激しく身悶える女子高生たちの小さな悲鳴があちこちから聞こえてくる。 美奈子は、その悲鳴のうちのいくつかが自分自身のものである事に気づく余裕すらなかった。 「ああっ、もうだめぇ!」 ついに表情を大きく歪めた美奈子がかぼそい悲鳴を上げた。 屈服した女の子の部分から恥かしいぬくもりが噴出してパンティの中で渦巻き、椅子の下に大きな音をたてて流れ落ち、水溜まりを作っていく。 きつく目を閉じ必死に止めようとしても、一度噴出してしまった恥かしい液体を止める事は、美奈子の女の子の部分には容易にできる事ではない。 やがて、激しいスコールの音がやんだ。 女の子の恥かしい敗北。 ――でも、これで再び元の世界に戻れる……。 美奈子はおそるおそる目を開けてみる。 周りの空間に、美奈子の期待した変化はなかった。 「そ、そんな……」 美奈子は思わず焦りの声を上げた。 それと同時に、隣から再び激しい悲鳴が上がった。 「ああっ、もう……あああぁっ!」 次の瞬間、新たなスコールが優子の椅子の下に降り注いだ。 部屋の前方で、修道衣に身を固めた高橋先生が、不敵な笑みを浮かべていた。 (完?) |
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