(た)作品

塾帰りのエレベーターで
〜女子大生編〜

第3章 密室の中で尿意に果てる女子大生
 美しい女子大生の様子が急変したのは、それからしばらくしてからのことだった。


 女は突然腰砕けになり、よろよろとエレベーターの壁にもたれ、そして、膝をブルブルと小刻みに震わせながら、「あっ、あっ、あっ、あっ…」と何度も声をあげた。

「い、いやっ…、で…でちゃう…、オ、オシッコがもれるぅ…」

 可憐な水門をこじあけて外に出ようとする高圧の液体に押され、限界を超える尿意に激しくもだえる女子大生。可憐な美しい女性の人格と尊厳が、「失禁」という事実によって、音をたてて崩れ去ろうとしている…。


 やがて女子大生は顔を俺の方に向け、なおも膝をガクガク震わせながら、「も、もう…でちゃう…、お、おねがい、みないで」と言った。でも、なぜか俺は目をそらすことができず、女の姿を直視しつづけていた。

「もうもれるぅ…、オシッコが…もれそう…、お…おねがい…みないで…、あ…だめ…。もう…もれるぅ…」
「ああっ…、オ…オシッコが出ちゃう…、も…もれそう…、だ、だめ…みないで…おねがい…」

 もはや次の瞬間に、どうしてもオシッコが我慢できなくなってしまった美しい女性が、白いジーンズをはいたまま、黄色い液体をパンティの中にほとばしらせるのは確かだった。

 エレベーターに閉じ込められたまま尿意に耐えてきた女子大生が、とうとうオシッコをもらしてしまう瞬間が、もうそこまで近づいていた。

 切羽詰まった尿意に我慢に我慢を重ねた甲斐もなく、シャーッという恥ずかしい音をたてて美しい女性がパンティの中にオシッコをしてしまうという、女にとって耐えられない羞恥の瞬間が目の前に訪れようとしているのだ。

 まもなく、目の前にいる女が下半身をぐっしょり濡らして尿意に果てようとしている… 

 俺は、高校生になって女が小便をちびるのを実際に見るのは初めてだな、と思った。


 今からここで、この美しい女性が「おもらし」をするのだ。

 ついにオシッコが我慢できなくなった美しい女性が、尿意に打ち震えながら下半身から恥ずかしい液体をほとばしらせ、ビチャビチャという音をたてて床に黄色い飛沫を飛び散らせるのだ…。

 そんな無残な結末を受け入れることができず、なおもガクガク体を震わせて、失禁寸前の猛烈な尿意に激しくもだえる女子大生。 

 極限状態ともいえる中で、俺は、なぜかドキドキしていた。


「オシッコもれそう…。みないで…、おねがいみないで…」

 女がそう言って後ずさりしようとした。でも、なぜか俺は女の姿から目をそらすことができなかった。

「あ…、あ…」

 女は中腰のままガクガク激しく震え始めた。今まで見たことのない女子大生のおもらしが、もうすぐ現実のものになろうとしていた。

「ん…、んはあっ!…。あっ…も、もう…もれる…。あ…だめ…で…でちゃ…ん…んあああっ!」
「も…もう…んはああっ!、もうだめ…も、もうがまんできない…。オシッコ…オシッコがもれるぅ…」

 俺の見ている前で、壮絶な尿意に追い詰められた美しい女性が、もうすぐここでおもらしをする…。必死の戦いの甲斐もなく、俺の目の前で、若い女性がパンティの中に黄色いオシッコをほとばしらせる…。

 うら若き女性が、白いジーンズを黄色く汚しながらオシッコをもらしている姿を想像しながら、俺は、今しも崖から悲鳴とともにずり落ちようとしている女の姿を、食い入るように見つめていた。

「あ…んああっ! も、もう、ほ…ほんとにでちゃう…ん…んはああっ! オシッコがもれるぅ…、も、もうだめ…みないで…、ああっ、オ…オシッ…んああああっ!、オ…オシッコもれそう…、もう…で、でちゃう…」


 美しい女性が嗚咽とともに下着を濡らしてしまう瞬間が、もうそこまで来ていた。もうまもなく、我慢に我慢を重ねた女子大生が、押し寄せる残酷な尿意に耐えきれず、無惨な姿を晒しながら果てていくのだ…。

「ああっ…、もう…もうもれるぅ…、オシッコ…オ、オシッコがでちゃう…」

 ずっと我慢し続けたはずの女の子のオシッコがもれるとき、服を着たままの女性が自分の意志に反して尿を失禁するとき、女の子は一体どんな顔をするのだろう、そして、どんな気持ちになるのだろう…。俺は無意識のうちにそんなことを考えていた。


 そして、結末の時は訪れた。


「あ、出る!出る!オシッコ出ちゃう! い、いやだあああっ!」

 激しく首を横に振る女性の脚の上を、一筋の液体が伝ってゆく。

「だ…だめっ!」

 彼女がそう叫んだ次の瞬間に、女のジーンズの中から「ジョワーッ」という音がした。
 女子大生のパンティの中に渦巻く濁流の音だった。

 ついに尿意をこらえきれず、エレベーターの中で女子大生がオシッコをもらした。
 女子大生のパンティの中で、女性のデリケートゾーンからなま温かくて黄色い液体が勢いよくほとばしった。


「あっあっあっ」

そう言って女子大生は俺を見上げた。俺は思わず目をそらした。そして、一瞬泳いだ俺の視線は、次の瞬間、彼女の股間に釘付けになった。

 彼女のぴっちりとした白いジーンズの股のところにみるみる黄色いシミができ、そのシミが、スローモーションを見るようにさーっと下に拡がっていくのがくっきり見えていた。

 彼女の意思に反してとめどなく排泄される女子大生のオシッコは、彼女のジーンズにどんどん染みてゆき、白かったはずのジーンズが、どんどん黄色く染まってゆく。


 止まったエレベーターが動き出すまでオシッコが我慢できなくて、立ち姿のまま尿を失禁する女子大生。可憐な美しい女性は、いくら恥ずかしくても、自分のオシッコが勢いよく体外に放出されて行くのを止めることができない。

 ずっとオシッコを我慢し続けたあげくに、若い女が小便を洩らす姿を目の当たりにして、俺はどうすることもできなかった。ジーンズ姿でオシッコを失禁している女子大生の、白いジーンズの股から染み出た黄色い尿は、女のジーンズを濡らしただけでは収まらず、女子大生のジーンズからは湯気が立ちのぼり、裾から黄色い液体がポトポト大量に流れ落ちた。女のあそこからほとばしる女子大生の黄色いオシッコは、ジーンズの裾からしたたり落ちて、彼女の靴の上を流れ、床に水溜りを作ってゆく。

 その間も、立ったまま下着の中にオシッコをしている女子大生の股間から聞こえる、じょーっ、という女の恥ずかしい液体が体外に排泄される音は、ずっと途切れることなく続いていた。

 俺は、目の前で美しい女性がオシッコをもらしている無残な姿を、息をのんでじっと見つめ続けていた。


 やがてオシッコの音も小さくなり、哀れな女子大生のオシッコオモラシも終わりの時を迎えた。女子大生の失禁は、男の俺にはとても長い間のように思われたが、実際には30秒程度だったかも知れない。

 女子大生は、長かったおもらしが終わってから、ふと我に返り、「みないでください」と言って俺に背を向けた。そして、自分のオシッコでできた水溜りの上に立ちながら、声をあげて泣き始めた。


 大学生にもなってオシッコをもらしてしまい、自分のオシッコで服も靴もびちょびちょに濡らしてしまった哀れな女子大生。床に溜まったオシッコの上に立ち、あまりの恥ずかしさに泣きじゃくる女の後ろ姿を、俺は罪悪感を感じつつ、ただ黙って見つめることしかできなかった。

 エレベーターの中には、女子大生の尿の鼻をつくにおいが一面にたちこめていた。


 ところが、この女子大生のおもらしの話には、最後におまけがついていた。

 エレベーターの中でオシッコを失禁してしまった女は、このあと本当に泣き叫ぶことになってしまったのだ。


 エレベーターは相変わらず止まったままで、黄色と白のまだら模様になったジーンズをはいたままの女子大生も、そのままになっていた。

 女性のジーンズにしみ込んだ女子大生の尿が、彼女の体温で温められ、エレベーターの中には、さっきよりも濃厚なアンモニア臭が充満していた。


 そして俺は、さっきから彼女がしきりに脚を手で掻いていることに気がついた。

 ひとたび掻き始めると、かゆみが収まらなくなるらしく、彼女は焦るような表情で脚のあちこちを掻き始めた。

 そう。あとで知ったことなのだが、尿が染み込んだ衣服を肌に密着させると、温められて乾き始めるとともに、肌に猛烈なかゆみを引き起こすのだ。


 そのあとのエレベーターの中は、さながら地獄絵図のようだった。

 彼女は、「かゆい、かゆい」と言いながら、足のそこらじゅうを掻きまわった。

 女子大生の脚のかゆみはどんどん激しくなっていったが、俺がいるために、女はジーンズを脱ぐことができないのだ。見るも無残なオシッコまみれの姿なのに…


 恥ずかしいおもらしのあと、容赦ないかゆみに襲われた女子大生は、最後にはパニックに陥り、

「かゆいよお、かゆいよお、助けて…、お願い…」

と涙を流し、ついには、「かゆい!かゆい!」と大声で泣き叫びながら、オシッコで汚れたジーンズの上から狂ったように脚じゅうを掻きむしった。


 その姿は、見るに堪えない凄惨なもので、俺は少しとはいえ、美しい女性がオシッコを失禁する姿に欲情しそうになった自分のことを恥じた。

 最後に俺たちが救助されたとき、下半身がオシッコまみれの女子大生は、黄色く汚れたジーンズを下半身に身につけたまま、完全に憔悴しきった状態で床の上にうずくまっていた。

 あの彼女の黄色い尿で汚れたジーンズと、女子大生のオシッコの臭いが充満するエレベーターの中の様子を、俺は忘れることができない。


 それからしばらくして、彼女の一家は、このマンションを引き払って出て行った。

 本当に気の毒な事件だったが、あのあと、彼女は元気に生きているのかなあ、と、時々思い出して心配している。


(完)


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