(た)作品

女子大生…花見とトイレと行列と

第1章 花見とトイレと行列と、それは悪夢への序章
 代々木公園、花見シーズンの女子トイレは行きたくなってからでは間に合わない…

 そんな事を誰が言ったか、とにかくお花見の時期の代々木公園の女性用トイレは長蛇の列で、短くても30分、長いときは個室にたどり着くまで女性だと80分もかかることがあるという。

 だから、とにかく先に並んでおかないと、特にアルコールが入った場合、80分も待たされると女性は間に合わなくなる場合があるという。とにかく、お酒を飲んだら尿意を催す前に並んでおかないと、特に代々木公園の場合、女性は催してから並んでも手遅れになる場合が珍しくないというのだ。

 それほどまでに女子トイレの混雑の問題は深刻なのだ。特に、加齢で失禁までの時間が短いおばさんは気をつけなければならない。だが、おばさんばかりではない。幼い少女も、そして、アルコールの入った若い女性も、長い行列の中で思う以上のペースでどんどん激しくなる尿意に悩まされ、やがて必死に自分の尿意に悶え苦しむようになるのだ。しかも、女性は個室の中で身繕いをするのに時間がかかるからなかなか行列が捌けない。だが、さっきまで「早く…早く…」と尿意に顔をしかめていた女性も、いざ自分が個室に入ってしまえばそんな事も忘れ、なかなかトイレから出てこないものなのだ。

 そして、間に合ったとしても、トイレの個室にたどり着くまで女性は過酷な尿意との戦いに身を置かねばならないのだ。高まる尿意に焦り、果たして間に合うのかと不安になり、そして、多くの女性が行列の前の方をチラチラ見ながら迫り来る時間との戦いに身を焦がすことになるのだ。

 一刻を争う尿意の高まりの中で…

 行列の中でモジモジ、クネクネ…あるいは必死に前を押さえ、人に見せられないようなあられもない姿で尿意にジダンダを踏む女性。そして、中には途中で我慢できなくなって列を離れる女性…どうしてもおしっこが我慢できなくなった女性は、物好きの異性に見られているかも知れないと知りつつ物陰でお尻をまくり、しゃがんだ姿のまま地面におびただしい量の黄色の液体を放つのだ。激しいしぶきと湯気を地面にたてて。そうしないと行列の途中で女性はおしっこが我慢できなくなってしまう。限界まで女性の尿意が高まった中で、衆人環視で服を濡らす姿を見られるよりは誰かに覗かれる方がまし…「野ション」を敢行する女性にとってそれは苦渋の決断だったに違いない。

 そして「野ション」する女性ばかりではない。どうしても野外で自分の下半身を晒す決断ができず、行列に並びながら限界を迎えてしまう女性もいる。とうとう尿意が限界を迎え、行列で着衣を濡らして粗相をしてしまう女性…一向に巡ってこないおしっこの順番を待ちわびて、行列の途中で尿意の限界を迎えてしまった女性たちだ。

 そんな女性が、代々木公園に限らず、有名な花火スポットの仮設トイレなどで何人も見られたのだ。バブル以前は特に、そして、最近でもコロナが世の中を不安にするよりも前は…

 これは、そんな時代のとある公園での話だった。

 大学のサークルに所属していた2人の女子大生…1人は根岸知紗子といい、やや大人しめの風貌だがスタイルはよく、今日は白のスキニーパンツをはいて花見に参加していた。もう1人は高柳冴子。ちょっとやんちゃそうだが実は案外引っ込み思案な女性で、思い切った時には大胆な行動をとることもあるが、基本的には入学後も高校のクラスメートだった知紗子にくっついていつも2人で一緒にいた。今日の冴子は、初めて会う下級生の異性を意識してか、少し短めのタイトスカート姿だった。

 今年の春は肌寒く、首都圏の桜の開花は平年より遅れて4月の中旬になった。

 そんな中、知紗子と冴子は大学で所属することになったテニスサークルの新歓花見に参加することになった。といっても彼女たちは新入生ではなく、逆に、二十歳を迎えて新入生を受け入れる立場の飲み会の幹事だった。

 お花見の幹事を引き受けた2人はよく動いた。だが、もともとスレンダーで美人の知紗子と、タイトスカートから美脚を覗かせていた冴子は、宴席の途中で次第に男子学生たちに囲まれるようになっていた。

 知紗子が尿意を催したのは、ちょうどその頃だった。最初は「ちょっとトイレに行きたいかも」ぐらいの気持ちだったが、宴会の席を離れるのが難しい中で知紗子はだんだんトイレに行きたくなってくる。だが、ひっきりなしに男子たちが話しかけてくるので、知紗子は中座するタイミングを完全に見失っていた。

 そうしている間にも知紗子は尿意が高まってくる。中座してトイレに立つタイミングを見失い、宴席に座ったまま思わぬ尿意に悩まされる女子大生。公園のシートに座ったまま、知紗子はだんだんおしっこがしたくなってきて、女性がよくやる横座りの姿勢のまま、女子大生はこみ上げる尿意に時折ゆらゆらと腰を左右に揺らしていた。

 おしっこがしたい…

 もう、女子大生ははっきりそのことを認識するようになっていた。シートに座った姿勢のまま、徐々に高まる女性の尿意…そろそろトイレに行かねばならないと思うのだが、知紗子はなかなか踏ん切りがつけられない。

 昔から知紗子はどうしてもトイレを我慢してしまう性分だった。トイレに行きたくてもなかなか行きたいと言えず、我慢してしまうのは十代の頃からだった。

 だが、みんなと話している間にも知紗子はさらに尿意が激しくなってくる。容赦なくずんずん高まる尿意に思い悩み、女子大生はそろそろトイレに行きたいと言わないと途中で我慢できなくなってしまいそうだった。何せ、花見シーズンの女性用トイレは長蛇の列なのだ。

「ちょっとトイレいきたくなってきた」

 ようやく知紗子が口を開いた。トイレいきたくなってきた…なんて、さっき尿意を催したばかりのような物の言い方だが、その実、知紗子はおしっこがしたくて仕方がないのだ。

 それは隣に座る冴子も実は同じだった。トイレに立とうとする知紗子に乗じて、「ねえ、私もトイレ行ってきていい?」などという冴子だが、実は、冴子もさっきからじっとしていられないぐらいに尿意が高まっているのだ。

 体内にアルコールが入った冴子も、さっきからずっと知紗子と変わらないぐらいおしっこがしたくなっていたのだ。

 おしっこがしたくなった2人の女子大生…2人とも靴をはいていて、公園の隅にある女子便所へと向かった。もちろん分かっていたことだが、公園の女子用トイレは長蛇の列だった。

 その列の最後に並び、2人とも女子大生はいきなり足踏みを始めていた。知紗子も冴子もここへ来るまでに相当おしっこがしたくなっていたが、でも、年頃の女性が露骨な我慢の仕草など本来は他人に見せないものだ。尿意を催した女性がジダンダを踏んだり足踏みしたりしておしっこを我慢することは、本来なら「はしたない」と言われるところだし、それが男性ならなおみっともない。だが、あまりの尿意の高まりに、そして、友達同士2人で並んでいる気楽さからか、始まったばかりのトイレ待ちの行列で女性はせわしなく足踏みを始めてしまったのだ。

 行列でジタバタ足踏みしながらおしっこを我慢する女子大生。だが、この時はまだ2人とも余裕があった。「トイレ…トイレ…」「ああもれる…もうもれる…」などと言いながら、でも、女子大生は2人ともまだ笑顔だった。

 だが、このあと2人の尿意は思わぬペースで激しくなり、知紗子も冴子も、容赦なく激しさを増す意地悪な尿意に女性としての極限まで苦しんでゆくことになるのだ。

 やがてそうなる事をまだ知らず、行列の中でおしっこを我慢しながら足踏みしている女子大生。その間にも女性は徐々に尿意が高まってくる。立ち姿のまま、女子大生はハッ…ハッ…と息をはずませて地面に土ぼこりを上げていた。だが、彼女らの表情にはまだ余裕があった。

 ところが、アルコールの力を借りて、女性2人の尿意が思わぬペースで徐々に激しくなってゆく。

「ちょっと…すっごいトイレいきたくなってきた」

 女子トイレの行列に並び、おしっこがしたくて足踏みしている女子大生。知紗子も冴子ももうおしっこがしたくてたまらず、2人ともジダンダを踏んで迫り来る尿意に耐えていた。だんだん尿意が高まるにつれ、女子大生の足踏みがさらに激しくなってくる。女性2人は猛烈な尿意を催し、片時もじっとしていられないまま行列の中でジダンダを踏んだり飛び跳ねたりしながら必死に尿意に耐えているのだった。

 そうしている間にも、容赦なくずんずん高まる尿意が女性の下腹部をさらに激しく責め立てる。女子大生の腎臓はアルコールを含んだ黄色い尿を分泌し、立ち姿で尿意に耐える女子大生の下腹部の中で女性尿を溜め込んだ膀胱がパンパンに膨らんで、その女性の黄色いおしっこで満たされた膀胱の感触が、行列の中で行き場のない尿意に立ち尽くす女性2人の下半身を真綿で首を締めるように苦しめていた。

「も…もれる…もうもれるっ…」

 いつしか2人の顔から笑顔が消えていた。アルコールの力は絶大で、行列の中で激しくジダンダを踏む女子大生は、果てしなく伸びる行列の真ん中で表情を歪めて苦しそうに尿意に耐えているのだった。

 このシーズン、明らかに訪れる人数に足りない少ないトイレが女性から排尿の機会を奪う。排尿をお預けにされて、長い行列に並ばされ、何人もの女性がジタバタしながら尿意に苦しみ、老いも若きも女性が耐えがたい尿意にのたうち回る姿が見られるのがこのシーズンの女性用のトイレなのだ。

 そんな中、知紗子と冴子の2人…うら若き女子大生も必死に足踏みしながら尿意に耐えている。苦しそうに悶えながらジダンダを踏んで体をくねらせ、妙齢の女性が凄まじい尿意に悶え苦しむ姿…でも、高まる尿意の中で行列は残酷だった。女性の焦る気持ちとは裏腹に列はなかなか進まず、そんな迫り来る尿意の高まりの中で、二十歳過ぎの女子大生が必死に髪を振り乱しながら尿意に耐えている…

 うら若き女性の生理現象の何と残酷なことか、ジダンダを踏んで必死に尿意をこらえる女子大生の心の中の願いに反して、下腹部の中で女性の尿意は弱まるどころかだんだん激しさを増してゆく。そして、うら若き女性は残酷な尿意に苦しみ、長い行列の中で女性は徐々に尿意がこらえられなくなってゆく。

「ああっ…は、早くトイレ…」

 苦しそうにジダンダを踏み、行列の中で髪を振り乱しながら必死におしっこを我慢する女子大生。激しい尿意に片時もじっとしていられず、必死に足踏みしながら尿意に身をよじる姿が女としてみっともないと言われても、女子大生はもうこうしていないとおしっこが我慢していられないのだ。

 あまりの尿意に身をよじり、必死にジダンダを踏んで尿意に耐える女性の足元に激しい土ぼこりがあがる。

「ハッ…ハッ…は、早くっ…」

 トイレの順番待ちに耐えかねて、髪を振り乱しながらおしっこを必死に我慢する女子大生。

 そうしている間にも、うら若き女性の尿意は徐々に激しさを増してゆく。女子大生は猛烈な尿意に顔をこわばらせ、もはやジダンダを踏むことさえできなくなり始めていた。女の人の膀胱が張り裂けそうになる中で、女性はもう少しでも体を揺らすとおしっこが出てしまいそうなのだ。

 中腰になって体を「く」の字に折り曲げ、身を折り重ねて下腹部を襲う尿意を必死に耐え忍ぶ女子大生。もはや女性の表情から笑顔は完全に消え、激しく尿意を催す女性が狂おしく尿意に悶える姿になっていた。

 中腰になってモジモジと膝を擦り合わせて、迫り来る尿意に表情を歪めて苦しそうに尿意に悶える女子大生。

 進まない列の中で過酷な尿意に身を焦がし、行列の中でモジモジしながら必死におしっこを我慢する女子大生。この頃から、必死に尿意に耐える女性2人の尿意に差が出るようになっていた。膝を擦り合わせて必死に尿意に耐える冴子よりも、中腰になって膝を両手で押さえ、時折「ううっ…」とうめき声をこぼす知紗子のほうが尿意が過酷なようだった。

 行列の中で溜め息をこぼし、容赦なく高まる尿意に苦しそうに女が身悶える。顔をこわばらせながら女性は体を前に屈め、上半身を前に倒した女子大生の顔にだらりと垂れ下がる前髪を知紗子が片手で掻き上げる。そして、知紗子が苦しそうな表情のまま長い髪を手で掻き上げて耳たぶに引っ掛ける仕草が艶っぽかった。ものすごくトイレに行きたいのに、それができなくておしっこを我慢している…そんな妙齢の女性が激しい尿意に苦しむ表情が明らかだった。だが、トイレの順番はまだまだ回ってこない。再び女子大生がうつむくと知紗子の長い前髪が顔に垂れ、その度に女性は片手で前髪を掻き上げて口から濃い吐息をこぼすのだった。

 そしてなお、その瞬間も知紗子は凄まじい勢いで下腹部に高まってくる猛烈な尿意に苦しんでいるのだった。それは、過酷なまでに女性が自分の尿意に悶え、決して弱まることのない尿意に追い詰められる姿だった。

 両足きつく閉じて、その間に力を込めて、女性の両足の間の短いおしっこの管を必死に閉じている女性。それほどまでに女子大生は激しく尿意を催し、凄まじいまでに高まる自分の尿意に容赦なく苦しめられていた。自分の体のことなのに、知紗子は自分の体の中でだんだん高まる非情な尿意を自分ではどうすることもできない。

 ただただ、徐々に高まってくる意地悪な尿意に苦しみ、自分の下腹部の中で容赦なく高まってゆく尿意に耐えていることしかできない。

 ああ、この感触、何年ぶりだろう…知紗子は壮絶な尿意に追い詰められながら、ふとそう思うのだった。


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