肉作品

必笑くノ一女子高生

1
「やっぱりここのクレープはおいしいわね」
「でもこれのせいで最近体重が……」
「あんたはちっこいんだから、背でも伸び出したんじゃないの?」
「ふみゅ〜、ちっこいって言うな〜」
「「あははは」」
「笑わないでよ〜」
ここにいる三人は都内のとある高校に通っている大の仲良し三人組だ。しかしどこにでもいるこの三人の女子高生には誰にも言えない、言ってはいけない秘密があった。





「「泥棒だ〜」」
一人の警備員が叫ぶ。それと同時にガラスの割れる音がした。
「悪いがこれはもらっていくぜ。へへ、ちょろいちょろい」
そう言って男は風のように走りさる。
「「待て〜」」
警備員達も追い掛けるが、この男にはかなわない。
「「くそ、見失った。まるで忍者のような奴だ」」




警備員が男を見失って汗だくになっている頃、男は涼しい顔をして路地裏を走っていた。
「ふっ、一般市民ぶぜいがこの俺にかなうかよ」
そう言った男の前に一人の黒装束を着た女が立ちはだかる。
「それはそうよね。まぁあんたとは鍛え方が違うんだから仕方ないけど」
「誰だっ」
そう言った男を見て、よくぞ言ってくれましたとばかりに
「この街を悪から守る可憐な美少女三人組、訳あって名前は言えないっ」
と意味の分からない言葉を言う。
「一人じゃねぇか」
「うっさいわね、ちょっと遅れてんのよ。ちょっとくらい待ちなさいよ」
と言うもののいっこうに来る気配はない。
「かまってられるか」
そう言って別の方向に走りだした男だが、次の瞬間後頭部に衝撃が走る。
「たくっ、せっかちな男に女は寄り付かないわよ。ってもう気絶してるか」
っと黒装束の女が口にした。その時、
「恵理奈(えりな)ちゃんごめ〜ん、遅くなっちゃったよ〜」
「たくっ、恵美(えみ)の風呂が長いのが悪いんだからね」
「ほってくればいいのになんで一緒に来たのかな美咲(みさき)?」
恵理奈と呼ばれた女はまたか、と少し怒りめの口調で言う。
「はわわ〜、恵理奈ちゃん怒ってるよー」
「ま、まぁそんな事よりこいつが犯人ね」
ヤバイっ、そう思ったのかなんとかごまかそうとする。
「ごまかすつもり?(ニッコリ)」
「あ、あのね、最近新しいアイスクリーム屋さんが出来たんだけど二人でご馳走するよ。ねっ、恵美」
「うんうん、するです〜」
「許す。で、こいつが犯人でアレが盗んだもの。取りあえずどっちも警察に届けて帰りましょ」
(単純バカでよかった)
意外と嬉しそうにしている恵理奈を見て美咲がつぶやく。
「なんか言った?」
「な、なんにも言ってないよ。それにしてもきれいな宝石ね。貰ってこうかしら?」
「その言葉はおばばに報告さしてもらうわね」
「えっ、ちょっ、ほんの冗談よ。そんな事するんならあんたがおばばの大事にしてた盆栽を折ったくせに、猫のせいにしたのチクるわよ」
「なんでそれ知ってんのよっ」
二人ともおばばが恐いのか必死である。そしてお互いに睨み合うこと5分、二人に奇妙な友情が芽生えた。
「まあ、なんにしてもバレなければいいのよね」
「うんうん、そうよね〜」そう言うと二人はお互いの手を握り合った。
「はう〜、悪人がここにもいるです〜」







「それよりさ、最近悪い忍び多くない?昨日ので今月4回目だよ」
「確かにこの街最近荒れてきてる気がするです〜」
「「うわっ」」
アイスクリームを食べながら恵美と美咲がなんとなくしゃべっていると、いきなりクナイが飛んできた。
「ほほぉ、なかなかじゃな」
そう言って表れたのは、古そうな着物を着ていて、それでいて威厳があるおばあさんだった。
「あっ、おばば」
「なぜかは分からんが、この街に忍びだけでなく裏の人間が色々と集まってきとるようじゃ。それでなくてもお前達は裏の人間を相手にしてきたんじゃ。いつ狙われてもおかしくないんじゃぞ」
「はいっ、分かってます」
「はいっ、心得てます」
「ところで恵理奈の姿が見あたらんがどうしたのじゃ?」
「恵理奈なら今日は学校の先生に呼ばれてるって言ってたから学校だと思うよ」
「日曜日なのにか?」
「おかしいです〜」

ガラガラガラッ
「香織(かおり)先生おっはよ〜」
と元気よく教室に入る恵理奈。香織先生は恵理奈、恵美、美咲の担任で学校の男子達にもかなり人気が高い。背は普通だが髪は綺麗な黒で長く、体つきもかなりいい。まあ言ってしまえばかなり美人なのである。
「おはよ、今日も元気ね〜。元気印の恵理奈ちゃん」
そう言って笑う香織先生に照れながら、恵理奈も笑う。
(香織先生はやっぱりきれいだな〜)心の中で呟き本題にきりかかる
「今日は私何で呼び出されたんですか?なにかやっちゃいました?」
自分で呼ばれた理由を考えだすとキリがない程でてくる。
「うふふ、最近ずっとあなたのことつけてたんだけど気付いてた?家に帰りついてからも見張ってたのよ」
いきなり香織先生の口調が変わる。
「せんせ、何を言ってるんですか?……あなたは本当に香織先生?」
あきらかにおかしい。そう感じとった恵理奈が戦闘態勢に入る。
「ずっと見張ってた。なのに貴方はいつも悪忍や裏の人間が表れると登場している」
香織はまるで恵理奈の言葉など聞こえていないかのように話続ける。
「答えなさいっ」
そう言って恵理奈は香織に飛び掛かる。しかし香織は座った状態のまま恵理奈を軽くひねり飛ばした。
「きゃっ」
「そう構えないで、私は香織よ。それで話を元に戻すけど、貴方の家には地下はなかったわ。基地はどこなの?どうやって家から消えたの?」
そこまでいい終わると香織は立ち上がる。
「答えてもらうわよ」
「ふざけないで」
そう言って再度香織に飛び掛かろうとするが、恵理奈は体に違和感をおぼえた。
「な、なんなの。体が動かない」
「影縛り。熱くなってこんな簡単な術に引っ掛かるなんてバカね」
そして恵理奈の顔の前に手をかざす。
「場所を移動しましょうか」
次の瞬間には恵理奈は気を失っていた。






「んっ、ここは……」
目が覚めた恵理奈はうつろな目で周りを見渡す。
「あら、おはよう。ってさっきも言ったか。ここは体育倉庫よ。抜けられる?」
そう言われて初めて恵理奈は自分が拘束されていることに気付く。恵理奈もある程度の簡単な忍術は憶えているが、三人の中でずば抜けて忍術が苦手なため、縄脱けなどの忍術は憶えていないし、憶える気もなかった。
「くっ、放しなさい。ただじゃ済まさないわよ」
そう言って威嚇するが、両手を上で縛られた今の恵理奈の状況では誰も恐いとは思わないだろう。
「そう怒らないでよ。素直に教えてくれたら何もしないから〜」
おちょくるかのように甘えた口調で言う香織に、恵理奈は怒りを隠せない。
「本物の香織先生はどうしたのっ、あなたなんかに話す事はなにもないわよ」
「私が香織だって〜。どうしても教えてくれないの〜?うりうり」
そう言いながら香織は恵理奈の脇腹を人差し指でぐりぐりと押す。
「あはっ。や、やめなさいよ」
「か〜わいいー。貴方は本当に私好みの敏感さ」
香織は楽しそうに恵理奈を見て笑う。
「あんたなんかじゃ一生かかっても私達のアジトは見つけられないわよ」
恵理奈が香織を睨む。
「そんな顔しちゃいやよ。そんなお顔の子はこうしちゃう。えいっ」
パシャッ
香織がいきなり手を振り下ろしたかと思うと、恵理奈の着ていた制服が破れ地面に落ちる。
「うふふ、やっぱり女の子は白のブラジャーよね〜。下は何色かなー」
スカートをつまみ上げようとする香織に対して、顔を赤く染め恵理奈がとめる
「やめなさいよ。やめてってば」
「んも〜、仕方ないわねー。じゃ、やめたげるから教えて」
「そんなこと出来るわけないじゃない」
「本当にわがままな子ね、じゃあ体に聞くしかないのかしら?」
そういうと香織は胸ポケットから羽根を取り出す。
「な、なによそれ。何する気よ」
だが恵理奈は分かっていた、それはおばばがお仕置きによく使うもの。あれをされたら三人とも5分でおばばに許しを乞う。
「見れば分かるでしょ。羽根よ羽根、私痛々しいのは好きじゃないから」
羽根を振りながら香織が微笑む。
(あの二人が助けに来てくれるとは思えないし……、言うわけにはいかないし……、くすぐられるのも嫌だし……、どうすればいいのよ〜)
「無視しないでよ〜。教えてくれるまでやめないからね。こちょこちょこちょ」
「んっ、ん、くっ、きゃあははははははは」
無防備な脇の下を羽根が這い回る。
「きゃ〜はっはっはっ、やめて、死ぬ〜」
「言ってほしいな〜、こちょこちょこちょ」
香織はその手を休めることなくくすぐり続ける。
「ここがくすぐったいのかな?ここはどう?ここなんかもくすぐったいのよね〜」
そう言うと香織は上半身のありとあらゆる所をくすぐり出す。脇、二の腕、脇腹、お腹に背中、今の恵理奈はただ笑い狂うしかなかった。
「あははははははははは、い、いわなっはっはっはっは、きゃ〜はっははははははは」
「ほ、ほんとにやめて、っはっはっはっ、言えないものは、言えないのよ〜、あははははははははは」
送られてくる刺激は半端なものじゃない。
「でも言ってくれないとやめないよ。もうそろそろ白状しちゃいなよ」
「あははははははははは、だから、言えないーひひひひひひ」
「胸もくすぐったいって知ってた?この下乳ら辺がくすぐったいでしょ〜」
羽根を立てて下からブラジャー越しに下乳をくすぐりまくる
「きゃはははは、そこだめ〜、ほんと、もう勘弁して〜」
「ふふふ、ほんと可愛いんだから。そろそろ下の方もくすぐってあげるわ」
そして恵理奈の視界から香織が消える。その時恵理奈を今までとは違うくすぐったさが襲う。
「あははははは、そ、そんなところを〜、きゃっはっはっはっはっ」
羽根はスカートの中に入り込み、パンティーラインを素早くくすぐっていた。
「そう言えば教えてくれなかったんだから、見てもいいのよね」
スカートのチャックが開き、地面に落ちる。
「予想どおりの白ね〜。このリボンもかわいいー」
「あははははははははは、い〜ひひひひひひひひ、きゃあ〜っはっはっはっ」
「ほんとに強情な子。でもいつまで耐えられるかしら?」
香織は手を後ろにまわして何かごそごそやっている。
「あったあった、じゃあ次はこれを使おっか」
くすぐる手を休めることなく香織が出したのは、ふわふわの掃除などをする時に使う物だった。
「きゃ〜っはっはっはっは、どこからだしたのよ〜」
「さあ?どこからでしょうね」
「あはははははは、もうやめてよ〜、ほ、ほんとははははは、無理だって〜。」「さあ、そろそろ本気でいくわよ〜」
ふわふわが恵理奈の体を余すとこなくくすぐりたてる。
「いや〜ははははははは、もう耐えられなひほー。ひひひひひひい」
「じゃあ白状してってば〜」
「言わない〜ひひひひひひ。言うわけないでしゃははははは」
「もう知らない。ずっと笑つときなさい」





30分後恵理奈はもう我慢の限界だった。
「きゃはははははははは、言う。言うから〜、喋るから〜、なんでも話すから〜」
「あら、なんのこと?別に話さなくてもいいのよ。まぁ貴方が話したいんなら聞いてあげるけど?」
「あははははははははは、話します。話させてください。お願いします〜」
そう言い終わるとくすぐりがやむ。
「やっと話す気になってくれたのね。ほんとに気が強いんだから」
「はぁ、はぁ、もうだめ。みんなごめん」
必死で息を吸いながら言う。だがそう言った直後香織がばったりと倒れこむ。
「恵理奈ちゃ〜ん。大丈夫?もう心配ないからね〜」
そう言って表れたのは恵美だった。
「恵美。どうしてここに?美咲は?」
「これを見て」
そう言って見せられたのは触れでもしない限り、そこに存在しているかどうかさえ確認できないぐらい細い糸だった。
「悪忍がこれを使って香織先生を操ってたの。美咲ちゃんはその悪忍を追っかけてった」
そう言い終わると同時に扉が開き美咲が帰ってきた。
「くそ〜、あの女腹立つわ。捕まえたと思ったのに傀儡で作り物だった。はめられたわ」
「仕方ないよ〜。恵理奈ちゃんがやられちゃうくらいだもん」
そう言って恵理奈を見る。恵理奈は今も必死で息を吸っている。
「そうね。恵美、とりあえず無事だった事をおばばに報告してきてくれる」
「はいなのです〜」
鳥のように窓から飛び立つ恵美。
「さてと、恵理奈ちゃ〜ん」
体力はかなり消耗しているものの、もう立って歩けるぐらいまでは回復した恵理奈をみて美咲が言う。
「はぁ、はぁ、なに?」
「今さっき白状しちゃいそうになってたよね?」
ニヤリとしなが恵理奈を見る。
「し、してないわよ」
あせってごまかそうとするがもう遅い。
「おばばに言っちゃおうかな〜」
「な、してないって言ってるでしょ」
「ほんとの事言ったら言わないよ。それにその姿のまま帰りたいのかな?」
ここで弱みを握ろうとする美咲。それを分かっていながら恵理奈が悔しそうに言う。
「ちょっ、わ、わかったわよ。しかけたわよ。でも言ってないわよ」
「ふ〜ん、やっぱりしかけたんだ。これはおばばのお仕置きかなりきついわね」
脅す美咲。
「ちょっと、言わないって言ったじゃない」
あせる恵理奈。
「あっそ、そんな態度とるんだ。私の気分一つなのに」
「なにが望みよっ」
こうなってしまっては仕方ない。ここで屈することの方がおばばにされるお仕置きより絶対ましなのである。
「ほんとにっ?じゃああのアイスクリームの件をなしにして、私に新しく出来たケーキ屋でおごりなさい」
「なんであの件ちゃらにするのに、ケーキまでおごらなくちゃいけないのよっ」
「ふぅ、仕方ないか…。じゃあちょっとおばばに報告しに行ってくるわ」
「わかったわよ〜」
(憶えときなさいよ〜)
そう心に誓う恵理奈であった。


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