青い花 1 |
コミック第1巻に小学生の女の子のおもらしシーンがあるという事で先日紹介した「青い花」がテレビアニメ化されました。DVDも発売になったという事で、さっそく取り寄せてみました。 DVD第1巻に収録されているのは、テレビアニメの第1話と第2話。原作コミックで言うと、第1巻のP87辺りまでの内容に相当します。 ストーリー・雰囲気とも、原作コミックにかなり忠実なものとなっております。 ただし、細かい所ではやはりコミックとの間に若干の違いがないわけではありません。 例えば、主人公の奥平あきらちゃんが幼なじみの万城目ふみちゃんと再開する場面。原作コミックではあきらちゃんの落とした定期券をふみちゃんが拾ってくれるというものでしたが、アニメでは電車を待ちながら文庫本を読んでいたふみちゃんにあきらちゃんがいきなりぶつかっています。コミックではあやしげな男性に近付かれて慌てて走っていたようですが、アニメでは慌てててぶつかったのか、よそ見をしながら歩いててぶつかったのか、よく分からないようになっています。 そして、ふみちゃんの小学生時代のおもらしシーンにも、若干の違いがありました。 このアニメの第1話、実はふみちゃんの小学校時代の回想シーンから始まるのです。どのようなシーンかというと、小学生時代のふみちゃんが泣いています。なぜ泣いているのか、この段階では原作を知らなければ分かりません。 冒頭の回想シーンはここまでで、その続きは第1話Bパートの冒頭にあります。友達から話を聞いてかけつけたあきらちゃん。泣いているふみちゃんを見ると、足が濡れており、足元に水溜りができています。 原作を知っている人であれば、ふみちゃんがおしっこをもらしたのだと想像できますが、原作を知らない人が見た場合、いじめっこに水をかけられたのかと思うかもしれません。あるいは水の入った何かをこぼしたのかと。 コミックでは我慢している所からもらす所までしっかりと描かれていた、ふみちゃんのおもらしシーンですが、アニメではもうすでにもらしてしまった後の様子しか描かれていないのです。 また、コミックでは近くにいた生徒が「ふみちゃんがおしっこもらしちゃった」とはっきり言っている場面があるのですが、アニメではふみちゃんの足を濡らしている液体がおしっこであるとは誰も言っていません。 それでは、このシーンが確かにコミックどおりおもらしシーンであり、足に水をかけられたり何かをこぼしたシーンに変更されたわけではない事を示す根拠はあるのでしょうか。 二人で保健室を出た後、ふみちゃんが「あーちゃん、怒ってる?」と聞いている事などから、いじめっこの可能性は低いと思われます。 泣いていたふみちゃんのそばには、水の入った容器などは見当たらないので、何かをこぼした可能性も低いと思われます。 その他、考えられる事としては、水の入った所に落ちてしまったという事があげられますが、それなら彼女の立っている場所だけに水溜ができるのではなく、水場からそこまでの経路にも水が落ちているはずです。 というわけで、いろいろと可能性を考えながらその可能性を否定する根拠を探す、というのが、それがおもらしであると確信できる一つの方法であはります。 しかし、もちろん女の子が足を濡らす理由の可能性としては、すぐに思い付かないものも含めて無数にあるはずで、上に挙げた三つの可能性を否定した所で、それがおもらしシーンである事を証明した事にはなりません。 それでは、なぜこれがおもらしシーンであると言えるのかというと、原作がそうなっており、アニメにもその可能性を否定する根拠が描かれていないからです。 ふみちゃんのおもらしは、原作を読んだ人の、そしてこの紹介文を読んで頂けた人の、心の中に存在するのです。 というわけで、女子小学生のおもらしに興味のある、想像力豊かな方にはおすすめです。 (2010/1/3)
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