この作品は、第17回エンターブレインえんため大賞ファミ通文庫部門特別賞受賞作品「くすぐり闘士の無魔術戦記」を改題・改稿したものだそうです。
出版されたのは2016年3月。2017年10月現在、続編等は出ていないようですが、物語の中では主人公の目的が果たされたわけではなく、いかにも続編が出そうな終わり方なので、期待して待つ事にしたいと思います。
舞台となっている世界では、人間は誰でも魔力を持っているという事らしいのですが、主人公であるソーヤ・ディオスは、生まれつき魔力を持たない「魔力無し」という特異体質。
魔術が使えないにもかかわらず、なぜかフィーゼフト魔術学院に入学を許された彼ですが、学院にはその事を快く思わない者も少なくありません。
魔力無しを「劣等人種」と呼んで見下すバーシュメルド家の令嬢であるルルファに、最初のランキング戦を挑むソーヤ。
魔術の使えない彼が使う戦法は、なんと、くすぐりだったのでした。
しかし、彼のくすぐりは通常のそれではないらしく、ある流派の使い手のもとで学んだ特別な技なのだそうです。
その技で、彼はルルファを前後不覚になるまでくすぐり、勝利を収めたのでした。
その後も彼は、「くすぐりには強いんです」と言う若い女教師や、「どうして、私のこともくすぐってくれないの?」と言って自らソーヤの指を求める幼馴染の女の子、そして、ソーヤを再起不能にしようとするバーシュメルド家の刺客たちなど、何人もの女たち(少数の男たちも)が、ソーヤの特別な技によって笑い悶えさせられるのです。
というわけで、戦う女の子たちがくすぐられて笑い悶える姿に萌え萌えな方にはおすすめです。
(2017/10/3)
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