ついに当サイトが雑誌「あちゃら」の1998年8月号で紹介されました。
これで当サイトも大手の雑誌編集者からその価値を認められたという事で、管理者としては8ヶ月に渡りここまでやってきた甲斐があったと思ってます。
「あちゃら」は日本でインターネットを趣味にしている人であればおよそ知らない人はいないであろうと思われるインターネット関連雑誌で、毎月大量のホームページが各テーマ別に紹介されています。
ところで、ここでちょっと考えてみると、「わざわざお金を出して雑誌などを買わなくても、ホームページを探したければサーチエンジンを使えばいいのではないのか?」という疑問が出てきます。
それなのに、なぜホームページの紹介を主な記事とするインターネット関連雑誌が多くの読者から支持され継続刊行されているのでしょうか。
その主な理由は、サーチエンジンと雑誌とでは、その役割が微妙に異なるという事にあるのではないかと思います。
雑誌はサーチエンジンと異なり、まだインターネットを使える環境を持っていない人にも見る事ができるため、そのような人々をインターネットの世界に誘うという事は、大きな役割の一つです。
また、雑誌はサーチエンジンと異なり、広告料の他に読者から支払われた購読料金で作られますので、ホームページの紹介一つとっても、それなりの付加価値が存在します。
例えば夏に海水浴に関するページを、冬にスキー場のページを厳選して紹介したり、ページ主催者へのインタビューを掲載するといった、読者の興味や時期に合わせた記事構成も、サーチエンジンにはない重要な付加価値と言えるでしょう。
そして、雑誌はサーチエンジンと異なり、読むのに特別な機材や電力を必要としないため、いつでもどこでも読めるという事も重要な特徴かもしれません。
一方サーチエンジンには、存在するホームページに関する情報をできるだけ多くストックし、それらの中から利用者が必要なページを手軽に検索できる手段を提供するという、雑誌とは異なる役割が期待されます。
このように、メディアが異なれば、それに対して期待される事もまた異なるという事になります。
また、当サイトは官能小説系のサイトとして、フランス書院のオフィシャルページを紹介した見開きの脇の方に掲載されていました。
アダルト系インターネット雑誌などには、画像系のページが大量に紹介されていたりしますが、私は官能分野に関しては、文字で表現された小説であっても画像に劣らない魅力を持ちうると思っています。
その理由の一つとして、官能小説における感覚描写があげられると思います。
画像や映像では、例えば男性と女性が絡み合っている様子を鮮明に伝える事はできても、絡み合っている二人がどのように感じているのかを明確に伝える事はできません。
それに対して、小説では二人の絡み合っている外観的な様子については画像や映像ほど詳しく表現する事はできませんが、二人の感じている感覚については画像に比べていくらか分かりやく表現する事ができます。
また、アダルトビデオなどでは、女性がエッチな事をされている場面を撮影しただけのものが多く存在しますが、小説には必ずストーリーがついています。
これは、小説があくまでもストーリーを表現する事を期待されているのに対し、アダルトビデオの方は実際に女の子がエッチな事をされた時にどのようになるのかといった、ある程度の事実を表現する事が期待されているためではないかと思われます。
アダルトアニメに必ずストーリーがついているのも、同じ理由でしょう。
逆に小説を映像化する場合、小説の持っていた魅力を全て表現しようとすると、かなり苦労するかもしれません。
表情などである程度は内面的な部分を表現する事もできるでしょうが、やはり妙な小細工をせずに素直に言葉で説明してしまうというのが最も確実な方法なのかもしれません。
あるいは内容を微妙に変える事によって、かえってその作品の持つ魅力をうまく映像化できる場合もあるかもしれません。
小説やマンガが映画化・アニメ化される際に内容が若干変更されるのはよくある事ですが、それにはやはりそれなりの理由があるからだと思います。
映像には映像の、文字には文字の得手・不得手があり、それらをうまく使い分ける事がこれからのマルチメディア時代にますます重要になっていくと思います。
|