ビデオ作品紹介

マリア様がみてるOVA4
レディ、GO!
コレクターズ・エディション(初回限定生産)

 現在世の中には百合専門のサーチエンジンがございます。これだけでも当サイト立ち上げの頃には考えられなかった事なのですが、そのサーチエンジンには週に数件程度の頻度で新サイトが登録され続けていたりするのですから驚きです。
 百合をここまでメジャーなものにしたのは何かと言えば、国民的百合小説である「マリア様がみてる」のテレビアニメ化が侯補の一つとして挙げられるでしょう。
 やはりテレビの影響力は大きいという事ですね。
 そのテレビシリーズの頃から原作に忠実な作りとなっている「マリア様がみてる」アニメ版。以前小説版を当サイトで紹介した「レディ、GO!」が5月30日にOVAとして発売されるという事で、さっそく取り寄せてみました。

 通常版とコレクターズ・エディション(初回限定生産)があり、取り寄せたのは後者の方です。
 通常版との違いは、封入特典が充実している事と、声優さんによるオーディオコメンタリーが収録されている事です。
 作品の内容は、やはり期待を裏切らない原作への忠実ぶりで、くすぐりシーンもしっかりと含まれています。
 ただ、くすぐる手の動きとか、くすぐられる女の子の表情などが分かりにくいのが難点なのですが、小説版にも詳細は書かれておらず、この点でも原作に忠実だったりします。
 小説版との大きな違いはと言えば、くすぐりの行なわれる場所が小説では薔薇の館の階段だったのに対し、アニメでは温室の中という事でしょう。

 福沢祐巳の妹侯補と噂されながらも前回のお話で仲たがいしてしまった細川可南子ちゃん。
 なんとか仲直りしようとして彼女を温室に呼び出した福沢祐巳は、近々行なわれる体育祭で祐巳のチームが勝ったら学園祭の手伝いをするよう約束させます。
 そのかわり可南子が勝った場合は彼女の言う事を一つだけ何でも聞くという事になりました。
 そして体育祭。
 直接対決のリレーでは祐巳が可南子ちゃんに抜かれてしまったものの、結局祐巳のチームが5点差で可南子のチームに勝ち、彼女は学園祭を手伝う事に。
 しかし、可南子が勝った場合は祐巳に何をさせようと思っていたのか気になる祐巳。可南子ちゃんに聞いても答えてくれません。
 そこで祐巳は、可南子ちゃんをくすぐって白状させるという作戦に出るのです。

 せっかくのコレクターズ・エディションなので、音声特典であるオーディオコメンタリーの内容もチェックしてみました。
 収録時に配られたお菓子を食べながら、そのお菓子に関するお話とか、自分たちの体育祭の時のお話とか、内容に関係のあるようなないようなお話を続けていた声優さんたちも、可南子ちゃんのくすぐりシーンでは映像に注目。
「これも可愛かったな、このシーン」
「意外だよね、可南子ちゃんがこうやって笑うの」
 といった声が聞こえてきます。
 確かにそれまでの可南子ちゃんは、いつも改まった口調でしかしゃべらない人だったりしたわけで、そのような子が祐巳にくすぐられたとたんに可愛らしい笑い声を聞かせてくれる、興味深いシーンだったりするのです。

 というわけで、一見おしとやかそうで固そうな女の子が女の子にくすぐられて笑うのを見たい方にはお薦めです。

(2007/6/3)

戻る